防災・家バンク(日本ムービングハウス協会HPより)

 「防災・家バンク」とは、ムービングハウスを用いた応急仮設住宅の普及と社会的備蓄をめざす官民連携の取組みである。ムービングハウス自体もこれまであまり耳慣れない用語だが、ここでは、いわゆるトレーラーハウスやコンテナハウスとは異にしつつ(国際規格の海上輸送コンテナと形状・サイズは同じに設計)、「完成した一般住宅を応急仮設住宅として利用する」という……

国土交通省「頻発・激甚化する自然災害に対応した『安全なまちづくり』」(案/都市計画基本問題小委員会資料より)

 本紙は最近号で、「コンパクトシティ」「ウォーカブルシティ」などを取り上げ、また国土交通省の「防災・減災に向けて総力戦」を挑むという宣言も紹介した。国土交通省と言えば、わが国の“アベノミクス成長戦略”を支える重厚長大(死語?)的なハード施策の推進役の観があったが、まちの雰囲気や市民のゆとり、安全などを重視する方向に舵を切ったか、だいぶ風向きが変わってきたように思える……

WHO:新型コロナウイルスの新型コロナウイルスの電子顕微鏡写真像(Getty-images)

 「Covid-19」(新型コロナウイルス、または新型肺炎)が国難として急浮上している。情勢は日々 刻々、新局面を迎えており、政府・厚生労働省の決定・発表情報も朝令暮改の様相を呈している。 いま私たち個人に求められる対処・対応法とは――
 2月27日、安倍晋三首相は、総理大臣官邸で第15回新型コロナウイルス感染症対策本部を開 催し、「ここ1、2週間が極めて重要な時期。このため、政府としてはなによりも、子どもたちの健康・ 安全を第一に考え、多くの子どもたちや教職員が、日常的に長時間集まることによる感染リスク にあらかじめ備える観点から、全国すべての小学校、中学校、高等学校、特別支援学校について、 来週3月2日から春休みまで、臨時休業を行うよう要請」すると宣言した……

震災伝承看板「子どもたちの命を救った道(三陸沿岸道路 釜石山田道路)」

 東日本大震災の教訓を後世に伝える「震災伝承施設」登録制度は2018年度に創設され、申請に基づき震災伝承ネットワーク協議会(構成機関:東北地方整備局、青森県、岩手県、宮城県、福島県、仙台市)が登録を行っている。
 「震災伝承施設」とは、東日本大震災から得られた実情と教訓を伝承する施設で、次のいずれかの項目に該当する施設が該当する。
①災害の教訓が理解できるもの……

 「ナッジ(nudge)」をご存知だろうか。Nudgeは直訳すると「ひじで軽く突く」という意味で、行動経済学や行動科学分野で、人びとが自発的に望ましい行動を選択するように促す仕掛けや手法、つまり「用語・表現などを工夫することで人に行動のきっかけを与える方法」を言う……

「体験型 防災アトラクション」会場に設置されていたパネル

 「体感型 防災アトラクション in 中央区」(主催=神戸市中央区役所、企画運営=株式会社フラップゼロα)が去る2月8日、神戸市勤労会館(兵庫県神戸市)で開催された。
「体感型 防災アトラクション」 は「第3回 国連防災世界会議(2015年3月)」での出展を皮切りに、全く新しい防災教育として誕生し、これまで関東・関西を中心に全国で開催され、約4万人が体験している(2019年3月現在)……

土砂崩落が発生した逗子市内周辺地図(逗子市「土砂災害等ハザードマップ」より)

 日常性に潜む災害リスクが突然、露出した。2020年2月5日午前7時58分、神奈川県逗子市池子2丁目に建つマンション「ライオンズグローベル逗子の丘」の東側斜面が崩壊、側面の市道を通学のために歩いていた18歳の女子高校生が土砂に巻き込まれて死亡した。崩落した土砂量は約68t。この斜面は逗子市が、土砂災害警戒区域に指定していた……

国土交通省「自動車が冠水した道路を走行する場合に発生する不具合について」より

 2019年の台風15号、19号など、広域豪雨災害などを教訓として、避難対策の強化を検討するために中央防災会議 防災対策実⾏会議のもとに設置された「令和元年台⾵第19号等による災害からの避難に関するワーキンググループ」(主査:⽥中 淳・東京⼤学⼤学院情報学環総合防災情報研究センター⻑ 教授。以下「WG」)。その論点として、「災害リスクととるべき⾏動の理解促進」、「⾼齢者等の避難の実効性の確保」、「わかりやすい防災情報の提供(避難勧告・避難指⽰のあり⽅)」などがあげられている……

島根県しじみ汁

 日本最古の和歌「八雲立つ 出雲八重垣 妻籠に 八重垣作る その八重垣を」の舞台は出雲、つまり現在の島根県です。この歌は、その昔、出雲の山に降り立った須佐之男命(すさのおのみこと)が美しい櫛名田比売(くしなだひめ)を救うため8つの頭を持つ怪物ヤマタノオロチを退治し、櫛名田比売を妻に迎えて出雲の須賀に住居を作る際に読んだとされています……

 「周年災害」は2005年1月から掲載を開始し、10年単位で過去の大災害や特異災害、防災関連の施策などを記事化してご紹介しております。そこで、① 記事化して各10年後に再度ご紹介する場合、見出しの変更程度か内容に大きな変更のない場合は、訂正のないものも含め[再録]と表示します。② 内容が新しい情報に基づき訂正された場合は、目次と本文見出しの後に[改訂]、出典資料が改訂または変更になった場合は、資料紹介の後に[改訂]、追加の場合は[追加]と表示します。③ 新規に追加した記事は、掲載月より10年前の災害などを除き[追補]と表示します。また、書き残されている大災害や防災施策などについては“追補版”として掲載月と同じ月のものを選び、基本的には発生の古い災害等の順に補足記事化しております……

 「周年災害」は2005年1月から掲載を開始しましたので、2014年12月でちょうど10年となりました。しかし災害は終わってはいません。そこで次の10年をめざして2015年1月から連載を続けております……

国土交通省「総力戦で挑む防災・減災プロジェクト」を立ち上げ

 国土交通省は去る1月21日、「総力戦で挑む防災・減災プロジェクト~いのちとくらしをまもる防災減災~」を立ち上げた。今夏までに国土交通省の総力を挙げて、抜本的かつ総合的な防災・減災対策をとりまとめるという。このプロジェクトを強力かつ総合的に推進するため、1月21日、「国土交通省防災・減災対策本部(第1回)」(本部長:赤羽一嘉国土交通大臣)が開催された。
 同プロジェクトの趣旨は、次のようだ……