東洋経済オンライン「新型コロナウイルス 国内感染の状況」より

 『COVID-19』(新型コロナ感染症)はパンデミック(世界的流行)となり、日本の社会・経済にも多大な影響を及ぼしている。その感染状況、社会・政治の対応は日々更新を続けており、わが国の 「緊急事態宣言」の期間も延長される見通しだ(4月30日現在)。
 感染症はいわゆる自然災害とは異なるとして、防災分野に関わるメディアや機関・団体でも主 要テーマとして追わないところもある。そんななか、国(内閣府防災担当・避難生活担当参事官) は去る4月1日と7日、「避難所における新型コロナウイルス感染症への対応」について通知を発 出し、出水期の災害への備えとして災害避難所と感染症を“ヒモ付け”した……

想定される沿岸での津波の高さ①(青森県以南)(内閣府資料より)

 内閣府の「日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震モデル検討会」((以下「モデル検討会」。座長: 佐竹健治・東京大学地震研究所教授)は去る4月21日、北海道から東日本の東北北部太平洋側 に延びる日本海溝・千島海溝沿いで起こる海溝型地震について、過去最大級の地震が発生した 場合の最大津波高の推計結果を公表した……

 総務省消防庁は先ごろ(3月19日)、自主防災組織のリーダーなどの育成にかかる教育訓練のカリキュラム等の作成について、報告書をとりまとめ公表した。
 同報告書は、消防庁が設置した「自主防災組織等の地域防災の人材育成に関する検討会」(座長:室崎益輝・兵庫県立大学大学院減災復興政策研究科長)で2018年8月から2年度にわたって検討を行ってきたもので、自主防災組織のリーダー向けの教材として、また、組織リーダーに限らず、防災士個々人をはじめ、自主防災組織の構成員、消防団などにも広く活用できる内容となっている……

 本紙はこれまで何度か、わが国の河川洪水浸水想定区域に住む人口がこの20年間で大幅 に増えていることを報じてきた。新型コロナ感染症(COVID-19)が拡大状況にあるなか、京都 大学防災研究所・野原大督助教、角哲也教授らの研究グループが、全国の感染症病床を有す る372の感染症指定医療機関の浸水想定の状況を調査した……

 静岡大学防災総合センターのセンター長・岩田孝仁教授、同理学部・北村晃寿教授、教育学部・小山真人教授が編者を務め、静岡大学教員が中心となって制作した『静岡の大規模自然災害の科学』(静岡新聞社・刊)が去る3月31日、出版された。
 静岡県の海溝型地震、内陸・直下地震、津波、火山噴火、土砂災害に関する科学的知見とその防災対策についてまとめたもので、静岡県において大規模自然災害をもたらしうる現象の最先端の科学的知見を普及することをめざしている……

国土交通省「大規模盛土造成地とは」より

 地震によって地滑りを誘発する可能性がある大規模盛土造成地が、防災上の大きな課題になっている。阪神・淡路大震災や東日本大震災、熊本地震などで、谷や沢を埋めた造成宅地、あるいは傾斜地盤上に腹付け(地盤面の水平面に対する角度が20度以上・高さ5m以上の盛土)した大規模な造成宅地ががけ崩れや土砂流出を起こし、大きな被害が発生した。盛土と地山(じやま/自然の地盤)との境界面や盛土内部を滑り面とする盛土の地滑り的変動(滑動崩落)が生じたためである……

「東京都浸水検索サービス」のイメージ(東京都資料より)

 近年、豪雨災害が各地で発生している現状を踏まえ、都はこのほど(3月25日から)、浸水予想区域図が示す「浸水リスク」を地図や住所から検索できるサービスを開始している。自宅や職場などの「浸水リスク」を事前に確認して、「洪水時の避難計画の立案」(マイ・タイムラインの作成など)や「水害に強い生活様式の工夫」などに役立ててほしいとしている……

 防災減災や災害復興を進めるための研究にはどういう分野がかかわってくるのだろうか――地震、津波、火山などの災害事象ごとの研究から、地球観測、気象、地盤、水工学、土木、建築、耐震、耐風、火災、救急医療、環境衛生、都市計画、海洋、地理、経済、情報、エネルギー、環境、歴史などなど、多くの研究分野が関係する。そうした研究成果は社会や行政に理解され納得され、人びとや政府がよりよい方向に動かなければ、つまり、社会実装化されなければ、問題は具体的に先に進まない……

P3 2 富士山噴火:各ケースにおける影響の閾値の範囲(中央防災会議資料より) 560x168 - 富士山噴火 降灰被害検討WGの「報告」公表

 中央防災会議・防災対策実行会議「大規模噴火時の広域降灰対策検討ワーキンググループ(WG)」(主査:藤井敏嗣・東京大学名誉教授)は、富士山をモデルケースとした噴火時の首都圏を含む広域な地域における降灰による被害想定、シミュレーションをもとにした応急対策を検討するために2018年8月に設置され、4回の検討会議を経て、去る4月7日、報告をまとめた……

政府CIO「全国医療機関の医療提供体制の状況(β版)」より

 COVID-19感染症の世界的流行――パンデミックは世界を席巻しており、日本ではこれからが正念場になりそうな状況だ。世界の感染者数は累計200万人を超え、死者数は12万人に迫っている(米国ジョンズ・ホプキンス大学まとめ、4月14日現在)。
 日本では、厚生労働省のまとめで、4月13日12時時点で感染者数は累計7255例、内訳は患者4552例、無症状病原体保有者531例、陽性確定例(症状有無確認中)2172例、国内の死亡者は102名(国内での退院者799名)――海外での感染症の急増状況(オーバーシュート)や数字と、わが国のそれとはこれまで大きな違いが出ていて、表面上わが国での”深刻度の濃度”はまだ薄いと言えそうだ……

第45徳島県かきまぜ

 阿波踊りにみる徳島の県民性は、お祭り好きのにぎやかなイメージです。そこで今回は祭りや祝いごとがある時に作る郷土料理「かきまぜ」(五目ずし)をご紹介します。徳島県では昔、祖谷地方などお米が収穫出来ない地域があり、全体的に米の収穫量が多くなかったため具をたくさん入れるかきまぜを作りました……

会場に設置されていた「防災教育学会」のロゴ

 「防災教育学会」発足会(主催=防災教育学会)が去る3月29日、神戸学院大学ポートアイランドキャンパス(兵庫県神戸市)で開催された。防災教育のこれまでの実践の整理・評価・質的向上、防災・安全教育カリキュラムの研究、地域の取組み支援などを追求するために、同学会を2020年4月に発足する……