「周年災害」は2005年1月から掲載を開始しましたので、2014年12月でちょうど10年となりました。しかし災害は終わってはいません。そこで次の10年をめざして2015年1月から連載を続けております……

 国立研究開発法人防災科学技術研究所(以下「防災科研」)が、首都圏のリアルタイム極端気象情報(雨・風・雷・ひょう)をまとめ、地図に重ねて閲覧できるシステム「ソラチェク」(SORA CHECK)を開発し、去る6月22日から公開・運用している……

 政府は去る6月12日、「2020年版防災白書」を閣議決定・公表した。特集は、「連続する災害 ~防災意識社会の構築に向けて~」で、2019年台風第15号・第19号など一連の大雨災害の 概要と対応、検証のほか、住民の避難行動対策、南海トラフ巨大地震、地球温暖化による激甚 災害の多発傾向などへの防災対応について記述している……

 気象庁は去る4月16日から、気象庁ホームページ(HP)の防災気象情報(注1)を11カ国語から14カ国語(注2)に拡充して提供開始している。
 気象庁はこれまでも、日本に住む外国人、訪日外国人が安心・安全に過ごせるように、気象情報の多言語化に取り組んできた。2019年9月30日からは11カ国語での提供になっていたが、このほど3カ国語(クメール語、ビルマ語、モンゴル語)を追加し、また、同情報の意味や取るべき行動を理解してもらえるように、新たに解説も掲載している……

国土交通省資料より「市町村による『防災指針』の作成」

 自然災害に強いまちづくりを目指す改正都市再生特別措置法が去る6月3日、参院本会議で与党などの賛成多数で可決、成立した。近年の相次ぐ風水害で甚大な被害が発生しているが、そもそも浸水想定地域に住宅が増えているという現実があり、抜本的な対策が望まれている。
 同法は、津波や土砂災害の危険度が高い区域に建物を新設する際の規制を強化するほか、市町村がコンパクトなまちづくりに向けた計画を定める際、居住を促す居住誘導区域の中に「防災指針」を策定する制度も創設しようというもので、事前防災を織り込んだまちづくりを志向することから注目されるところだ……

 子どもに食事や居場所を提供する「こども食堂」の支援にあたる団体が、災害時の対応をまとめたマニュアルを全国で初めて作成した。防災マニュアルを作成したのは、各地の子ども食堂を支援する「NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ」……

静岡県地震防災センターの外観(HPより)

 静岡県地震防災センター(静岡市葵区駒形通)が去る6月2日、1年5カ月ぶりにリニューアルオープンした。同センターは1989(平成元)年4月、東海地震に立ち向かうための知識と技術の普及向上、防災意識の高揚を図り、自主防災組織の活性化を図ることを目的として、基幹業務(防災・普及)、施設運営・管理業務ともに静岡県直営で開館した……

フードトラック

 6月12日は1978年宮城県沖地震から42年。宮城県や仙台市は6月12日を「防災の日」と定め、県民・市民がこぞって災害教訓を確認する日としている。
 宮城県はこの日、大規模災害を想定した総合防災訓練を県庁で実施した。「COVID-19」(新型コロナウイルス感染症、以下「新型コロナ」)感染を防ぐため、関係者・県民が一堂に集まって「密」となる従来(3000人規模)の防災訓練のかたちは取れず、参加26機関・団体約200名が電話やウェブ、ネット電話アプリ「スカイプ」などを使って……

 以前本紙は、「”借家住まい”の防災環境」をテーマに特別企画を打った。その趣旨は、3大都市圏のいずれにおいても大規模水害、大規模地震の発生が懸念され、都市部の膨大な「借家居住者」の災害脆弱性が浮上しているいっぽうで、全国的にも浸水想定区域に住んでいる人は、2015年時点で約3540万人にのぼり、20年前の1995年と比べて4.4%増え、また世帯数では約1530万世帯で、24.9%と大幅に増えたいるという……