グリーンランドの氷の減少(アニメーション)

 内閣府(防災担当)は去る6月30日(安倍晋三政権のもと)、「気候変動×防災」に関する武田良太内閣府特命担当大臣(防災)(当時、現 小此木八郎)・小泉進次郎環境大臣(留任)の共同メッセージをとりまとめ公表した。
 想定を超える気象災害が各地で頻発し、気候変動はもはや「気候危機」と言える状況のなか、気候変動リスクを踏まえた抜本的な防災・減災対策が必要とし、共同メッセージを、気候変動対策と防災・減災対策を連携して取り組む戦略「気候危機時代の『気候変動×防災』戦略」と命名した……

 2018年の西日本豪雨、19年の房総半島台風、東日本台風、そして20年に九州を中心に襲った7月豪雨――本紙は機会あるごとに、ここ十年ほど毎年起こる大規模水害の年次リストを紹介してきた。言うまでもなく、気象災害の激甚化は極めて深刻な問題となっている。こうした事象が、「地球の温暖化傾向」の影響を受けているらしいことは、「地球温暖化」説をしぶとく否定する一部研究者にとっても否定できないだろう……

 片田敏孝・著『人に寄り添う防災』が集英社新書として2020年9月17日に発行されている。台風、大雨、津波――生死を分ける緊急時にあなたは「主体的に」避難できるか? 最後は「あなた」の判断――本書は、3・11の“釜石の奇跡”で知られる著者が問う、画期的な防災論として話題になっている……

多摩市の「避難所混雑状況確認システム」(「VACAN-Maps」より)

 近年まで、大雨や地震時に自治体から避難勧告・指示が出たときは、まず避難所へ避難、そしてその避難率が低いということが課題だった。その後、垂直避難が選択肢に入り、自分がいる場所が安全であれば在宅避難で、という流れになった。
 2020年台風10号(9月上旬)では、新型コロナウイルス感染症の蔓延下での避難となって、避難の態様はさらに進んで、ホテルや親戚・知人宅、安全な自宅、そして車避難などに分散して避難する「分散避難」が初めて大規模に実施された……

 防災士研修センターは「防災士制度」発足以来、全国各地で年間80回以上の研修を実施し、自治体や企業。個人でご参加された多くの受講生から高い評価と信頼を頂いております。防災士研修受講修了者のうち、約半数の方が当センターの研修を受講されています……

国連と日本の「11月5日-津波防災」

 東日本大震災以降、毎年11月5日は「津波防災の日」 、「世界津波の日」だ。呼称が2つあるのはまぎらわしいが、「津波防災の日」はわが国で法律で制定された呼称で、2011年(平成23)年3月11日発災の東日本大震災(地震名:東北地方太平洋沖地震)での大津波で多くの人命が失われたことから、同年6月、津波から国民の生命を守ることを目的に「津波対策の推進に関する法律」が制定され、そのなかで毎年11月5日を「津波防災の日」とすることが決められた……

 公益財団法人日本デザイン振興会は去る10月1日、「2020年度 グッドデザイン賞」に1395件の受賞を決定、同賞「ベスト100」も併せて発表した。「グッドデザイン・ベスト100」は、2020年度受賞対象のなかで、審査委員会によりとくに高い評価を得た100件で、「グッドデザイン金賞等特別賞」の候補となる。特別賞各賞の結果は10月30日に発表予定で、この間、オンラインによる「GOOD DESIGN SHOW」で「ベスト100」を含む受賞作品を閲覧できる(202010月1日〜11月30日)……