本年2023年は、首都圏に甚大な被害をもたらした1923年関東大震災から100年にあたる。本紙は直近記事で「関東大震災から100年」を特集した(2023年1月4日付け~)。過去の大災害から学び、地震・津波を含む大規模複合・都市災害の様相を呈した関東大震災の再来に想像力をもって備えるために、本年は通年で各種啓発イベントが行われることになる……
本紙1月4日付け「《関東大震災100年 特別構成 1 》災害周年に甦る災害教訓」の冒頭にある「関東大震災映像デジタルアーカイブ」公式HP内の「コラム:沼田 清氏(写真編集者)」によると――沼田氏は2012年秋、東京都慰霊協会が、翌年の関東大震災90周年に向けて付属の復興記念館の展示をリニューアルすることを決め……
東京都は昨年6月、マグニチュード(M)7クラスの首都直下地震の都内の被害想定を10年ぶりに見直し、公表した。新たな被害想定では、「都心南部」でマグニチュード(M)7.3の直下型地震が発生した場合、都内の死者は最大で6148人、揺れや火災による建物被害は19万4431棟にのぼると推計(いずれも冬・夕方、風速8m/s)した……
わが国で発生した大災害のうち、とくに現代の大災害では、これらを契機に今日の防災対策を方向づける数々の法整備がなされてきた。
例えば、伊勢湾台風を機に災害対策基本法が制定され、阪神・淡路大震災では耐震改修促進法、被災者生活再建支援法などが制定された。また被災地支援に多くのボランティアが参集したことから「ボランティア元年」とも言われ……
私たちは大災害の教訓を振り返るために「周年」ごとに、その記憶を思い返し、教訓を継承すべく努力を積み重ねてきた。「災害周年」とは、その意味において、決して一過性の暦上の記念日ではなく、自然災害を思い起こし、その教訓を検(あらた)め、新たな防災意識の継承と更新の日として銘記されるべき日、あるいは年となる。言うまでもなく災害経験・被災体験は多くの人びとにとって低頻度であり、大規模災害ともなれば、私たちは一生のうち一度も経験することがないかもしれない。しかし……
防災士研修センターは「防災士制度」発足以来、全国各地で年間80回以上の研修を実施し、自治体や企業。個人でご参加された多くの受講生から高い評価と信頼を頂いております。防災士研修受講修了者のうち、約半数の方が当センターの研修を受講されています……
毎年のことながら、2022年もわが国では全国各地で災害が起こった。それでもいわゆる多数の死傷者を出す大規模災害はなかったということは、比較的穏やかな年だったと言えるかもしれない(ただし、大災害ではなくても被災者一人ひとりにとっては被災は重大事であることは言うまでもない)……
東京都文京区は2016年に全国で初めて妊産婦・乳児救護所の設置を決定している。妊産婦・乳児救護所とは、地震等による家屋の倒壊、または倒壊の恐れがある場合に妊産婦・乳児のみを一時的に受け入れる場所。
文京区の同救護所の設置決定の背景には、2016年熊本地震時に、東京都文京区長が熊本市長に乳児のいる母子専用避難所開設が提案され、実際に乳児をもつ母親のための避難所が開設されたものの、準備・周知が充分ではなく、想定していたような活用がなされなかったという背景がある……
「武庫女×鳴尾連合自治会 第4回 防災勉強会」(主催=武庫川女子大学 教育研究社会連携推進室)が去る12月10日、武庫川女子大学中央キャンパス(兵庫県西宮市)で開催された。今回が4回目の防災勉強会で、一般参加者などを含め約55人が参加した。東日本大震災被災地の支援・復興に関わる人たちの活動を通して、これからの地域防災について考えていくことが開催趣旨……
東京都は先ごろ、「東京湾沿岸海岸保全基本計画〈東京都区間〉」の改定案をとりまとめ、気候変動の影響による平均海面水位上昇が顕在化しつつあることから、防潮堤の高さを大幅に引き上げる。東京都は、将来の海面上昇量を、2019年の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)のシナリオに基づき、上限として2100年時点の0.6m上昇と設定。また海面上昇により、南海トラフ地震での想定津波高を引き上げる必要があると判断……
内閣府では、基本的な国民意識の動向や政府の重要施策に関する国民の意識を把握するために「世論調査」を実施している。テーマ例をみると「救急」「障害者」から「竹島」「尖閣諸島」、「移植医療」「再配達問題」「運転免許証の自主返納制度等」など、幅広い。
先ごろ「防災に関する世論調査(2022年9月調査)」が5年ぶりに実施され、その結果が公表されたので、その概要を紹介する。今回の調査対象は18歳以上の3千人を対象に初めて郵送で行われ、1791人から回答を得ている……
ソニー損害保険株式会社(東京都大田区)では、適切な火災保険の選び方や見直し方の啓発に向けて、さまざまな情報発信を行っている。このほど、2022年に発生した自然災害を振り返りつつ、自然災害に対応する火災保険の補償について解説したプレスリリースを公表したのでその内容を紹介する……