午前0時を人類滅亡のタイムリミットに見立て、それまでの残り時間を象徴的に示す「終末時計」(英語:Doomsday Clock)は、1月24日、世界の現状が「前例のない危険な時代」だとして、これまでで最も短い「残り90秒」に更新された。米国の科学雑誌が毎年発表する「終末時計」は去年は「残り100秒」だったが、これまでで最も人類の滅亡に近づいたと警告している。その主な要因は昨年2月に始まったロシアによるウクライナ侵攻で、ロシアが核兵器の使用をほのめかしたことにある――
日本海溝・千島海溝地震について2022年9月に防災対策推進基本計画が見直され、積雪寒冷地の課題への対応など内容が拡充されたのにあわせて、先ごろ、道の地域防災計画が修正された。具体的には、冬季に千島海溝や日本海溝で巨大地震や津波が起きた場合に備えて、防寒機能を持つ避難所への2次避難も想定したハザードマップの作成や、緊急輸送道路、避難所へのアクセスの道路の優先的な除雪体制の確保、また厳しい寒さや大雪となった場合の高齢者や障害者など要援護者の安否確認や、除雪支援体制の整備などが盛り込まれている……
防災に関するデジタル技術・ICT(情報通信技術)として、住民レベルでの既存のサービスシステムとしては――エリアメール・緊急速報メールを活用した災害警戒情報の提供、地上デジタルTVを活用した災害情報の配信、ワンセグ放送を活用した災害警戒情報の配信、同報系防災無線での災害情報・避難情報の提供、災害用伝言ダイヤル・伝言サービスでの安否確認、防災メールによる災害警戒情報、ラジオによる災害情報・避難情報の配信などがある。
だが、あえて「防災DX」という場合、これらを統合した、より使いでのあるシステムがめざすべき「防災DX」像となる……
改めて、防災の「DX」とはなにか――近年、防災情報システムやアプリを活用した防災ソリューションなど「防災のデジタル化・ITC化」は進んでいるが、それらはあくまで「DX」のための手段であり、「DX」がめざすところは「防災・減災=災害から人の命を守り、財産を保全する」ことにあるはずだ……
東日本大震災後、またICTの進展を背景に、官民において「災害情報システム」の標準化をめぐる動きが急となった。つまり、災害応急対策を決定・実施するにあたって、災害に関する情報をいかに的確かつ迅速に、収集、伝達、そして共有すべきかが防災・減災に向けた重要課題となったのだ。
その研究開発の成果として防災科研は、2016年熊本地震、2017年九州北部豪雨に対して「府省庁連携防災情報共有システム(SIP4D)」を適用……
「DX」という言葉を最近よく耳にする。これは「デジタルトランスフォーメーション」のことだ。英語のDigital Transformationは「X-formation」と表記されることから、頭文字を取ってDXと略されるようになった。
わが国で「DX」という用語の本格的デビューは、経済産業省が2018年、日本企業もデジタルトランスフォーメーション(以下、「DX」)を進めるべきであるとして、「DX推進ガイドライン」を公開したことに始まる……
本年2023年は、首都圏に甚大な被害をもたらした1923年関東大震災から100年にあたる。本紙は直近記事で「関東大震災から100年」を特集した(2023年1月4日付け~)。過去の大災害から学び、地震・津波を含む大規模複合・都市災害の様相を呈した関東大震災の再来に想像力をもって備えるために、本年は通年で各種啓発イベントが行われることになる……
本紙1月4日付け「《関東大震災100年 特別構成 1 》災害周年に甦る災害教訓」の冒頭にある「関東大震災映像デジタルアーカイブ」公式HP内の「コラム:沼田 清氏(写真編集者)」によると――沼田氏は2012年秋、東京都慰霊協会が、翌年の関東大震災90周年に向けて付属の復興記念館の展示をリニューアルすることを決め……
東京都は昨年6月、マグニチュード(M)7クラスの首都直下地震の都内の被害想定を10年ぶりに見直し、公表した。新たな被害想定では、「都心南部」でマグニチュード(M)7.3の直下型地震が発生した場合、都内の死者は最大で6148人、揺れや火災による建物被害は19万4431棟にのぼると推計(いずれも冬・夕方、風速8m/s)した……
わが国で発生した大災害のうち、とくに現代の大災害では、これらを契機に今日の防災対策を方向づける数々の法整備がなされてきた。
例えば、伊勢湾台風を機に災害対策基本法が制定され、阪神・淡路大震災では耐震改修促進法、被災者生活再建支援法などが制定された。また被災地支援に多くのボランティアが参集したことから「ボランティア元年」とも言われ……
私たちは大災害の教訓を振り返るために「周年」ごとに、その記憶を思い返し、教訓を継承すべく努力を積み重ねてきた。「災害周年」とは、その意味において、決して一過性の暦上の記念日ではなく、自然災害を思い起こし、その教訓を検(あらた)め、新たな防災意識の継承と更新の日として銘記されるべき日、あるいは年となる。言うまでもなく災害経験・被災体験は多くの人びとにとって低頻度であり、大規模災害ともなれば、私たちは一生のうち一度も経験することがないかもしれない。しかし……
防災士研修センターは「防災士制度」発足以来、全国各地で年間80回以上の研修を実施し、自治体や企業。個人でご参加された多くの受講生から高い評価と信頼を頂いております。防災士研修受講修了者のうち、約半数の方が当センターの研修を受講されています……