名古屋工業大の平田晃正教授(医用工学)らの共同研究グループが、東京、大阪、愛知の3都府県では2040年、熱中症の救急搬送者数が13~19年平均と比較して倍増するとの予測を発表した。地球温暖化や高齢化が要因で、短期的な暑熱順化(暑さなれ)も考慮したうえで、猛暑日には熱中症搬送者の増加による医療逼迫が懸念されると……

 環境省の熱中症対策推進検討会(座長:岡和孝・国立環境研究所主幹研究員/第5回)は去る1月18日、本年4月24日から10月23日の半年間、都道府県内のすべての観測地点で“暑さ指数”予測値が「35」以上になった場合、その前日に一段上の情報「熱中症特別警戒アラート」を発表する案を示し、了承された……


 COP28で本紙がとくに注目したのは、12月3日に「健康の日(Health Day)」がCOP28に初めて設定されたことだ。気候変動の健康影響について光を当て、各国の環境大臣と保健大臣による議論が行われた。「気候変動と健康リスク」とはなにか――近年“エマージング・リスク(” Emerging Risk)として危機管理分野のキーワードになった新たな危機要因とはなにか、以下、見てみよう……

 新型コロナ感染症の蔓延で2020年の開催が2021年7月23日~9月5日開催に延期された東京2020オリンピック・パラリンピック(以下、「オリパラ」)――その開催には依然として不透明さが漂うが、開催日まで2カ月を切った去る5月26日、東京都江東区豊洲で「救急艇」の社会実装に向けた救急艇披露記者会見と搬送訓練が実施された。
 その趣旨は、オリパラ期間中、交通渋滞などで陸上救急が困難になった際に救急搬送が必要な患者を、ベイエリアの競技会場から昭和大学江東豊洲病院へ搬送しようというもの……

 気象庁と環境省は、熱中症の危険性が極めて高い暑熱環境が予測される場合に、暑さへの「気づき」を呼びかけ国民の熱中症予防行動を効果的に促す「熱中症警戒アラート」について、この4月28日から全国で運用を開始している。近年、熱中症搬送者数が著しい増加傾向にあることから、熱中症関連情報をどのように発信して、国民の効果的な予防行動につなげるかが課題となっていた……