名古屋市が「エスカレーターの安全な利用の促進に関する条例」を制定し、本年10月1日に施行した。エスカレーターの安全な利用の促進を図り、もって市民が安心して暮らすことのできる社会の実現に寄与することが目的、とある。条例の主な内容としては、エスカレーターの利用者は、右側か左側かを問わず、エスカレーターの踏段上に立ち止まって利用しなければならない(義務)、エスカレーターの管理者等は、利用者に対して、立ち止まった状態でエスカレーターを利用するよう周知しなければならない(義務)、としている。ちなみに埼玉県では2年前に、エスカレーター利用時は立ち止まることを求める条例ができている……


 阪神・淡路大震災(1995年:平成7年1月17日発災)が起きるまで、“大震災”といえばこの関東大震災を指していた。
 1923年9月1日午前11時58分、多くの家々が昼食の支度に励んでいたころ、相模湾北部を震源とするマグニチュード7.9の巨大地震が発生した。
 はじめは緩慢な揺れが続き、その内にだんだんと大きくなり、ついには立ってはいられないほどの激しい揺れに襲われた。東京での観測によると最大地動震幅は14~20cmに及んだという。また住家の全潰率から評価すると、伊豆半島北部、御殿場周辺、神奈川県のほぼ全県域と原町田(現・町田市)周辺、埼玉県東南部の一部、房総半島西部から南部が震度6~7の非常に激しい揺れに襲われ……


 全国で空き家が増えている。総務省の住宅・土地統計調査(5年ごと/2018年調査)によれば、空き家の総数はこの20年で約1.5倍(576万戸→849万戸)に増加している。
 いっぽう国土交通省の調査では、賃貸用や売却用などを除いて、人が長い間住んでいない住宅は349万戸。少子高齢化、人口減の時代を迎え、空き家は今後はさらに増えると見込まれている……

 2011年3月11日14時46分に発生した東北地方太平洋沖地震(M9.0)とそれに伴う津波により、東京電力福島第一原子力発電所で原子力事故が発生した。この地震による災害と原発事故は同年4月1日、閣議で「東日本大震災」と命名される。
 東電福島原発事故は、1986年4月のチェルノブイリ原子力発電所事故以来、最も深刻な原子力事故となり、国際原子力事象評価尺度(INES)の7段階レベルで最悪レベルの7(深刻な事故)に引き上げられた。今日までレベル7に分類されている事故は、チェルノブイリ原子力発電所事故と、福島第一原子力発電所事故の2つのみだ……

 東京都は1月27日、2023年度一般会計当初予算案を発表、一般会計は前年度比3.1%増の8兆410億円で過去最大となった。災害に備える「TOKYO強靱化プロジェクト」など、都市機能の強靱化に向けた予算は7397億円と22年度当初比で16.1%増額した。関東大震災から100年の節目となる23年度からの10年間で総額6兆円を投じ、防潮堤のかさ上げや調節池の整備を進める……

 日本海溝・千島海溝地震について2022年9月に防災対策推進基本計画が見直され、積雪寒冷地の課題への対応など内容が拡充されたのにあわせて、先ごろ、道の地域防災計画が修正された。具体的には、冬季に千島海溝や日本海溝で巨大地震や津波が起きた場合に備えて、防寒機能を持つ避難所への2次避難も想定したハザードマップの作成や、緊急輸送道路、避難所へのアクセスの道路の優先的な除雪体制の確保、また厳しい寒さや大雪となった場合の高齢者や障害者など要援護者の安否確認や、除雪支援体制の整備などが盛り込まれている……

 本年2023年は、首都圏に甚大な被害をもたらした1923年関東大震災から100年にあたる。本紙は直近記事で「関東大震災から100年」を特集した(2023年1月4日付け~)。過去の大災害から学び、地震・津波を含む大規模複合・都市災害の様相を呈した関東大震災の再来に想像力をもって備えるために、本年は通年で各種啓発イベントが行われることになる……

 わが国で発生した大災害のうち、とくに現代の大災害では、これらを契機に今日の防災対策を方向づける数々の法整備がなされてきた。
 例えば、伊勢湾台風を機に災害対策基本法が制定され、阪神・淡路大震災では耐震改修促進法、被災者生活再建支援法などが制定された。また被災地支援に多くのボランティアが参集したことから「ボランティア元年」とも言われ……

 私たちは大災害の教訓を振り返るために「周年」ごとに、その記憶を思い返し、教訓を継承すべく努力を積み重ねてきた。「災害周年」とは、その意味において、決して一過性の暦上の記念日ではなく、自然災害を思い起こし、その教訓を検(あらた)め、新たな防災意識の継承と更新の日として銘記されるべき日、あるいは年となる。言うまでもなく災害経験・被災体験は多くの人びとにとって低頻度であり、大規模災害ともなれば、私たちは一生のうち一度も経験することがないかもしれない。しかし……

 エジプトのシャルム・エル・シェイクで11月6日から開催されていた国連気候変動枠組み条約第27回締約国会議(COP27)は、会期を延長して11月20日、「シャルム・エル・シェイク実行計画」に合意して閉幕した。
 COP27の主な論点となったのが、気候変動による「損失と損害」(Loss and Damage)に対する補償……


 「低線量被ばく問題研究会 第8回研究会」(主催=低線量被ばく問題研究会(大阪経済法科大学21世紀社会総合研究センター))が去る10月29日、神戸大学深江キャンパス(兵庫県神戸市東灘区)で開催され、今回が8回目の研究会として研究会メンバー・学生・一般などオンラインzoom公開も含めて当日は約52人が参加した……


 衛星データによる地盤変動監視サービスを展開するEdafos株式会社(東京都豊島区)は、2018年9月6日に発生した北海道胆振(いぶり)東部地震(M6.7、最大震度7)による被害箇所を、SAR(Synthetic Aperture Radar:合成開口レーダー。レーダーの一種で航空機や人工衛星に搭載、移動させることによって仮想的に大きな開口面(レーダーの直径)として働くレーダー)データを用いて抽出した……