国立研究開発法人防災科学技術研究所(以下「防災科研」)は10月17日、南海トラフ海底地震津波観測網「N-net」での沖合システム敷設工事を同月24日から開始すると発表した。文部科学省地球観測システム研究開発の一環である「南海トラフ海底地震津波観測網(N-net)の構築事業」は、2019年から海洋調査などを実施、今回の敷設工事を経て2025年3月末の整備完了を予定している……
事前防災
一般社団法人日本災害食学会が監修する『災害食の事典』が、去る9月1日(防災の日)に朝倉書店から刊行された。災害に備えた食品の備蓄や利用、栄養等に関する知見を幅広い観点から解説したもので、供給・支援体制の整備、事例に基づく効果的な品目選定、高齢者など要配慮者への対応など、国・自治体・個人の各主体が平時に確認しておきたいテーマを網羅している……
日本防災士会千葉県支部(2021年3月設立。支部長:濱本武將、210名所属)が去る10月9日、千葉県ケーブルテレビ協議会(加盟5社)と「日本防災士会千葉県支部と千葉県ケーブルテレビ協議会の連携協力に関する協定」に調印した。同支部による放送メディアとの協定締結は千葉テレビ放送、NHK千葉放送局に続き3例目……
東京大学生産技術研究所付属 災害対策トレーニングセンター(センター長:目黒公郎 教授)では、新たな局面における災害対策の研究と人材育成の新しい教育サービスとして、自助・共助・公助の枠組みや組織の枠を超えて相互に補完・連携した防災活動を実現するために、横断的かつ体系的に活躍できる人材養成を行なっている。そのうちの災害対策本部(EOC)の「型」を学び実装する The EOC (Emergency Operation Center) (トレーニングプログラムの試験的体験)が開催されたので参加してみた……
気象災害リスク(大雨、台風、洪水、土砂災害、竜巻、落雷、大雪など)は気象予報技術の進展である程度の発生予測ができるようになった……火山噴火は火山性地震やマグマ溜まりの観測から発生可能性の指摘も……このように主な自然災害リスクは防災科学技術の進歩で少なくともリスクの指摘はできるようになってきた……しかし、地震だけはいつ起こるかわからない。ちょっと待った、地震由来の津波も予測できない……?
福岡工業大学社会環境学科の上杉研究室(上杉昌也准教授・地理学)では、福岡県古賀市と協力して水害や土砂災害、地震などの危険箇所や避難所などを提示したハザードマップについて、市内全域をデジタル化・3D化し、先ごろ公開した……
株式会社ウェザーニューズ(千葉市)は、お天気アプリ「ウェザーニュース」を法人専用にカスタマイズできるビジネス拡張版「ウェザーニュース for business」のパソコン版にダッシュボードの機能を追加した。ダッシュボードは、企業の店舗・倉庫・工場など全拠点の大雨リスクを予測し、危険度の高い拠点を瞬時にリストアップし、グラフや表で見える化するもの……
国内最大級の「危機管理」総合トレードショー「危機管理産業展2023」が去る10月11日〜13日の3日間、東京ビッグサイトで開催された(主催:株式会社東京ビッグサイト、特別協力:東京都、後援:内閣府政策統括官(防災担当)ほか関係公的機関)。関東大震災から100年の年であり、また“コロナ明け”ともあって来場者数増への期待が高まったが、3日間来場者数は1万4771名(同事務局速報)で昨年とほぼ横ばいだった(2022年来場者数:1万4287名)……
マンション地震対応支援協会の「マンション地震対応箱 MEAS」の活動が評価され、公益財団法人日本デザイン振興会主催の2023年度グッドデザイン賞で、「グッドデザイン・ベスト100」、「グッドフォーカス賞〜防災・復興デザイン」を受賞した。「マンション地震対応箱 MEAS」は、熊本地震でマンション管理組合や住⺠が行った対応手順を古賀一八・福岡大学工学部教授の監修のもとでまとめたもの……
最近、防災・防犯ラジオ付き自動販売機が各地に登場し始めている。地域のFM局が防災・防犯関連の緊急情報を発信する際、自販機が備える自動起動ラジオに電源が入りスピーカーから放送が流れるというもの。直近の情報では、ダイドードリンコ株式会社(大阪市)が……
名古屋市が「エスカレーターの安全な利用の促進に関する条例」を制定し、本年10月1日に施行した。エスカレーターの安全な利用の促進を図り、もって市民が安心して暮らすことのできる社会の実現に寄与することが目的、とある。条例の主な内容としては、エスカレーターの利用者は、右側か左側かを問わず、エスカレーターの踏段上に立ち止まって利用しなければならない(義務)、エスカレーターの管理者等は、利用者に対して、立ち止まった状態でエスカレーターを利用するよう周知しなければならない(義務)、としている。ちなみに埼玉県では2年前に、エスカレーター利用時は立ち止まることを求める条例ができている……
近年、台風などによる風水害のように事前に災害リスクがわかる場合、「分散避難」が呼びかけられるようになってきた。これまでは避難と言えば市区町村が定める「指定避難所」への避難だったが、災害報道などでの指定避難所の混雑状況や悪環境への懸念もあって、自宅の被災リスクが少ない場合は「在宅避難」、被災リスクがある場合は「親戚宅」や「知人宅」、さらには「遠方」への避難などが選択肢に入るようになった……