P5 3 家具固定・防災相談(松山市HPより) - 「新たな備えサポート隊 in 松山」<br> 展開中!

自治体防災士養成の先駆者、全国一の資格取得者数を背景に

P5 2 「新たな備えサポート隊 in 松山」とは - 「新たな備えサポート隊 in 松山」<br> 展開中!
「新たな備えサポート隊 in 松山」とは

 愛媛県松山市で事業展開する企業等22団体で構成する「新たな備えサポート隊 in 松山」実行委員会(実行委員長:DCM株式会社・難波健一)は、2024年10月に松山市内で高齢者等支援が必要な世帯を訪問し、家具の転倒防止や防災について助言を行うボランティア活動を行う。
 「新たな備えサポート隊 in 松山」は、民間が中心となって2022年7月に発足した地域防災活動を実践する組織で、産官学民協働で地域の防災強化にのぞむ取組みとしては全国でも初めての試み(本紙はその発足を2022年8月2日付けで既報、下記リンク参照)。

WEB防災情報新聞:「新たな備えサポート隊 in 松山」発足

 その活動の実績として、2022年度は56世帯、23年度は100世帯を訪問して、「新たな備え」の普及に努めた。今年度も松山市内10地区、100世帯へ「誰ひとり取り残されない災害対応」をめざした活動を展開中だ。

愛媛県松山市:新たな備えサポート隊 in 松山

P5 1 「新たな備えサポート隊 in 松山」のイメージポスター - 「新たな備えサポート隊 in 松山」<br> 展開中!
「新たな備えサポート隊 in 松山」

 「新たな備えサポート隊 in 松山」発足の背景としては、少子高齢化が進むなかで、自然災害多発化、新型コロナウイルス感染の拡大などがあり、地域防災には「新たな備え」が求められていること――具体的には、避難所での密を避ける「新しい避難」として、①在宅避難、②屋外避難(車中泊・テント泊等)、③疎開避難(親戚・知人宅等への避難)が求められ、避難所が中心であったこれまでの防災支援から、自宅で身を守り安心して過ごすための取組みへ、防災の軸を変える必要に迫られていることがある。
 また、これまでの支援は、防災啓発活動や防災器具の購入代金等に関する補助が中心で、防災対策が自力では困難な高齢者等支援を必要とする世帯での具体的なサポートは不十分だった。そこで、「新たな備え」の必要性を広めるために、知識と技術を持った人材「新たな備えサポート隊」を育成し、高齢者など自力で「新しい避難」ができない世帯に「新たな備えサポート隊」を派遣し、自宅での備えをサポートしようというもの。

 このような課題を受けて、松山市で事業展開する企業等の有志が社会貢献の一環として「新たな備えサポート隊 in 松山」実行委員会を発足させた。今回の取り組みは、自力では備えがむずかしい高齢者など支援が必要な世帯を対象に、構成団体の職員や学生、市民がボランティアとして直接訪問し、安全な「在宅避難」に向けた家具転倒防止器具等の取付けや備蓄支援、「屋外避難」「疎開避難」のための備えを提案するもので、きめ細かい支援活動を通じた具体的な備えを実現することをめざしている。

P5 4 今後の活動内容 - 「新たな備えサポート隊 in 松山」<br> 展開中!
今後の活動内容

 サポート隊は、原則として「社会福祉士」「防災士」「学生」の3人で1チームを構成し、幅広い支援に対応することとしている。
 ちなみに松山市は2005年から防災士養成機関となり、自治体が民間資格の防災士養成費用を全額公費負担とする標準的方式を確立した先駆者としても知られ、いまでは全国の区市町村で日本一の防災士数(約1万人。2024年8月末時点))を誕生させている。「新たな備えサポート隊 in 松山」の動機づけとなる防災意識の高さを裏づける“ファクト”だ。

P5 3 家具固定・防災相談(松山市HPより) 1 - 「新たな備えサポート隊 in 松山」<br> 展開中!
家具固定・防災相談の活動(松山市HPより)

愛媛県松山市:松山市の防災士

〈2024. 09. 30. by Bosai Plus

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