楽しんで体験、防災・減災を学ぶ
《本紙特約リポーター:片岡 幸壱》
「第2回 防災パーク@そねちか」(主催=認定NPO法人 日本災害救援ボランティアネットワーク(NVNAD)が去る11月25日・26日、曽根崎地下歩道(JR北新地駅直結、大阪府大阪市)で開催された。南海トラフ巨大地震や高潮災害を想定した防災啓発イベントとして今回が2回目で、一般市民が参加した。また、通りすがりの人が足を止めるシーンも散見された。
「認定NPO法人 日本災害救援ボランティアネットワーク(NVNAD)」は、阪神・淡路大震災をきっかけにして生まれた団体で、様々な災害の救援活動、ネットワーク構築・防災まちづくり活動などを行っている。
■様々なブースで体験して学ぶ
防災遊び、停電を想定しアイマスクを付けて歩く避難体験、段ボールベッド・仕切り板を活用した避難所体験、大阪北区ジシン本、防災ウォークラリー、災害食展示、多機能型ウェットティッシュ配布などのブースがあった。
防災ウォークラリーは、8問の地震・台風・津波などに関する問題に答えてキーワードを各空欄に埋めて、地下から脱出することで「最後のメッセージ」の空欄が埋まるというもの。
大阪北区ジシン本は、約6分の動画視聴後にアンケートに回答して、地震・水害・マンションの特徴、対応が記載されている「ジシン本」を手に入れることができる。また、「ジシン本防災まち歩き」、「my防災カード」の展示もあった。
全国の避難所および宗教施設あわせて約30万件のデータを集積した日本最大級の避難所情報を共有するためのウェブ情報システム「未来共生災害救援マップ(略称:災救マップ)」の紹介も興味深かった。
■今後の継続開催の重要性
近い将来起こり得る大地震などの災害に備えて、楽しみながら体験して防災・減災を学べるイベントだった。防災ウォークラリーに挑戦してみて、頭を使う問題もあってむずかしかったが、防災の知識を身に付けることができた。
「みんなが助かるための社会づくり」に向けて継続開催していき、日頃から防災に関心を持つ人が増えることを期待したい。
※掲載写真については主催者の掲載承諾を得ています(片岡幸壱、編集部)。
▽本紙特約リポーター:片岡 幸壱
神戸市在住。中学2年のとき阪神・淡路大震災に遭遇、自宅は全壊したが家族は全員無事避難。学生時代より取り組んでいる防災を仕事と両立しながら、ライフワークとして、ユニバーサルデザイン(UD)などのイベント・ボランティア参加を続けている。聴覚障がいを持つ防災士としても活躍中。