【前書き】
「日本の災害・防災年表」は、「周年災害」でご紹介した日本人が被災した災害や特異な災害、または政策・法令を変えた災害及び防災対策などを、次の7種・12表の災害分類にまとめています。
・火災・戦災・爆発事故(戦前・戦中編)
掲載基準は、原則として死亡者+行方不明者100人以上(海外での日本人死亡者10人以上)、死傷者、感染患者1000人以上、全壊・焼失・流失家屋(住家)1000棟(軒)または1000世帯(かまど、戸)以上、床上浸水家屋(住家)5000棟(軒)または5000世帯(かまど、戸)以上などの大災害を選び出して掲載。
1. 災害・防災年表各編内の災害・防災対策をクリックすると掲載月の記事にリンク全文が読めます。
2.本文中の年月日は太陽暦(グレゴリオ暦)かっこ内年月日は太陰暦=その時代の年号と暦日です。
なお太陽暦の使用開始は1872年(明治5年)12月3日からで、この日が明治6年1月1日です。
3. 年号の適用は、明治改元の時に定められた「改元の年の1月1日にさかのぼり適用する」ことは せず、改元の前日までは前年の元号です。
4.災害名は混在しないよう通称または気象庁及び中央防災会議での公認名称のない場合は、火山噴火と火災の場合を除き、原則として元号(年)+被災地+災害名です。
5.災害名は、表現の統一及び類似のものと年表上差別化が必要なため、年表上とリンク先の掲載当 時の見出しの名称とが若干異なることがあります。
■「火災・戦災・爆発事故(戦前・戦中編)」
当年表は2005年4月~2021年、2022年4月の「周年災害」及び「周年災害・追補版」の掲載記事より作成されています。
災害名等にポインターを当てクリックすると掲載ページ(各月)にリンクし、全文が読めます。
○本表の「古代から安土・桃山時代まで(中世編)」と「江戸時代編」は下記をクリックしてください。
・火災・戦災・爆発事故/古代から安土・桃山時代まで(中世編)
・火災・戦災・爆発事故/江戸時代(江戸時代編)
〇明治時代から太平洋戦争終戦まで(1868年~1945年)
・戊辰戦争始まる、鳥羽・伏見の戦い、兵火民家に及び大火
……… 1868年1月27日~30日(慶応4年1月3日~6日)
・神奈川宿(横浜市)慶応4年の大火「桑名屋火事」 ……… 1868年1月31日(慶応4年1月7日)
・戊辰戦争、江戸上野の戦い、兵火寺社伽藍、民家を焼く
……… 1868年7月4日(慶応4年5月15日)
・戊辰戦争、越後長岡の戦い、兵火で城下ほぼ潰滅 ……… 1868年7月8日(慶応4年5月19日)
・明治新政府、旧幕府定火消を解体し火災防御隊編成-のち消防署に発展
……… 1868年7月8日(慶応4年5月19日)
・明治新政府、戦禍や水害被災地救済について最初の布告出す
……… 1868年8月8日(慶応4年6月20日)
・戊辰戦争、会津若松城下兵火で多くの犠牲者が、掠奪・暴行も横行
……… 1868年10月8日(慶応4年8月23日)
・戊辰戦争・蝦夷松前城下、城(藩)兵撤退の際放火し烏有に帰す
……… 1868年12月18日(明治元年11月5日)
・川越明治2年の大火、城下900軒が焼失、城内、人馬は無事
……… 1869年2月26日(明治2年1月16日)
・東京神田明治2年相生町の大火-鎮火神社を創建、祭神を秋葉大権現と勘違いし地名が秋葉原に
……… 1870年1月13日(明治2年12月12日)
・東京京橋明治2年元数寄屋町の大火これも放火か? ……… 1870年1月29日(明治2年12月28日)
・東京日本橋明治3年難波町の大火、対岸の本所でも火災が起き火消衆の疲労その極に達す
……… 1871年2月11日(明治3年12月22日)
・東京府消防局所属の町火消10番組、はじめてイギリス製椀用ポンプを使い浅草で大奮闘
……… 1871年3月28日(明治4年2月8日)
・函館明治4年の大火「切見世火事」……… 1871年10月25日~26日(明治4年9月12日~13日)
・東京府、西洋のポリス制度を参考に邏卒(らそつ:警察官)制度採用、取締所(警察署)設置
……… 1872年1月3日(明治4年11月23日)
・政府、窮民一時救助規則制定、拡充される被災者救助制度
……… 1872年1月7日(明治4年11月27日)
・東京府、ランプ使用注意方布告、文明開化の明かり不注意からの火災続発に対処
……… 1872年2月28日(明治5年1月20日)
・東京銀座明治の大火-由利公正府知事「市街地不燃化」を計画、まず銀座煉瓦(れんが)街を建設
煉瓦建築は神田・日本橋の大火後普及したが、地震被害は想定外で10年ほどで流れ止まる
……… 1872年4月3日(明治5年2月26日)
・札幌明治5年「御用火事-道都札幌の都市建設進む ……… 1872年5月3日(明治5年3月26日)
・青森明治5年下新町の大火「ぶし(武士)火事」-大火の前後旧消防組を新規則で整備
……… 1872年12月6日(明治5年11月6日)
・横浜明治6年「相生町の大火」……… 1873年(明治6年)3月22日~23日
・函館明治6年の大火「屋根屋火事」……… 1873年(明治6年)3月22日~23日
・10万人の筑前竹槍一揆、被差別部落など2200余戸焼く
……… 1873年(明治6年)6月13日~6月末
・東京神田明治6年東福田町の大火-日本橋48町も全焼 ……… 1873年(明治6年)12月9日
・内務省、東京警視庁創設次いで消防章程を制定、
かつての町火消、消防組員ようやく落ち着いて活動へ ……… 1874年(明治7年)1月9日~28日
・浜松明治7年の大火「小野組火事」 ……… 1874年(明治7年)4月27日
・警視庁、電信を初めて架設し緊急連絡に活用 ……… 1874年(明治7年)8月7日
・医制発布され近代的医事衛生制度発足、初の法定伝染病の指定と届出及び予防法の公的指示
……… 1874年(明治7年)8月18日
・東京京橋明治7年川口町の大火-焼けた7割が板ぶき屋根の家
……… 1877年(明治10年)2月9日
・鹿児島、西南戦争の兵火で約1万戸焼き壊滅 ……… 1877年(明治10年)5月5日~7日
・東京神田明治11年黒門町の大火、放火か? ……… 1878年(明治11年)3月17日~18日
・函館明治11年鰪澗(こうかん)町の大火「ヤマショウ火事」 ……… 1878年(明治11年)11月16日
・高岡明治12年の大火、全町の約36%を消失 ……… 1879年(明治12年)3月3日
・函館明治12年「堀江町大火」主要官公庁、銀行、企業など市街地の4割を焼失
……… 1879年(明治12年)12月6日~7日
・東京日本橋明治12年箔屋町の大火-翌年東京に公設常備消防誕生
……… 1879年(明治12年)12月26日
・高崎明治13年の大火、2500余戸消失 ……… 1880年(明治13年)1月26日~27日
・東京日本橋明治13年橘町の大火、焼けた板葺き(いたぶき)屋根未だ8割を占める
……… 1880年(明治13年)2月3日~4日
・弘前明治13年の大火、まれな大火災発生1000余戸を焼く ……… 1880年(明治13年)5月10日
・三条の大火「糸屋万平火事」町の98%を失い壊滅 ……… 1880年(明治13年)5月21日
・内務省警視局に消防本部創設され公設(常備)消防組織誕生-70年の歴史を経て自治体消防へ転換
……… 1880年(明治13年)6月1日
・備荒儲畜(びこうちょちく)法制定、国の指示による共助の被災者援助政策
……… 1880年(明治13年)6月15日
・新潟明治13年の大火、全町の6割が消失し町の政治・経済を担う建物がほとんど全焼
……… 1880年(明治13年)8月7日
・柏崎明治13年の大火「酢屋火事」町の半数それも中心部を焼失
……… 1880年(明治13年)8月8日~9日
・明治13年大阪南の大火「島の内焼」随一の繁華街焼く ……… 1880年(明治13年)12月24日
・明治13年東京神田鍛冶町大火。正月準備のすす払い後のゴミ焼が原因、
新設の消防本部消防隊奮闘するも翌年1月、2月の連続大火で神田・日本橋一帯2万戸以上が焼失
……… 1880年(明治13年)12月30日
・明治14年東京神田松枝町の大火。地震、空襲を除く東京で最後の1万戸以上全焼の大火災
……… 1881年(明治14年)1月26日
・東京神田柳町の大火。わずか40日余りの間に3度目の大火起こる
……… 1881年(明治14年)2月11日~12日
・東京四谷箪笥町の大火。区役所も類焼 ……… 1881年(明治14年)2月21日
・東京府が初の防火地域指定「防火線路及屋上制限令」公布-都市計画なき防火対策の失敗
……… 1881年(明治14年)2月25日
・福島明治14年の大火「甚兵衛火事」-近代的な道路建設へ ……… 1881年(明治14年)4月25日
・富山県氷見明治15年の大火-江戸時代の街が生まれ変わる ……… 1882年(明治15年)5月15日
・大阪明治17年の大火「本町曲がり焼」 ……… 1884年(明治17年)1月9日~10日
・水戸明治17年「下市の大火」-近代的な商業都市への一歩 ……… 1884年(明治17年)5月13日
・消防本署に輸入の第1号蒸気ポンプ、年末には同分署に国産腕用ポンプを配置し龍吐水廃止
……… 1884年(明治17年)6月30日
・消防本署、消防水防規則制定、東京府内に消防組員6消防分署40組2000人、
水防組員5組150人が配置されるー消防組は10年後、全国統一の消防組規則に組み込まれる
……… 1884年(明治17年)6月30日
・東京市内に消防井戸の設置始まる、協力井戸調査も ……… 1884年(明治17年)7月13日
・盛岡明治17年の大火、豪商家の自衛消火活動生きる-後に両邸宅を文化財に指定
……… 1884年(明治17年)11月7日~8日
・東京日本橋明治18年坂本町の放火による大火 ……… 1885年(明治18年)3月18日
・富山明治18年の大火「安田焼」10年後に放火とわかる
……… 1885年(明治18年)5月31日~6月1日
・松本明治19年放火による大火 ……… 1886年(明治19年)2月8日
・秋田明治19年の大火「俵屋火事」、秋田災害史上特筆すべき大災害
……… 1886年(明治19年)4月30日~5月1日
・政府、赤十字条約に調印、博愛社は社名を日本赤十字社に改称し国際赤十字へ加盟
……… 1886年(明治19年)6月5日
・水戸明治19年「上市の大火」復興で近代都市へ変貌めざす、しかし家屋の格差拡大し乱雑を極める
……… 1886年(明治19年)12月30日
・警視庁、消防機関士等の居住を制限し災害時の初動態勢整備-増える消防用蒸気ポンプ
……… 1887年(明治20年)4月26日
・日本初の火災保険会社東京火災創立認可おりる、損保ジャパン日本興亜の前身
……… 1887年(明治20年)7月23日
・横浜でわが国初の近代水道完成、消火栓も初めて設置 ……… 1887年(明治20年)10月17日
・警視庁、消防力強化の一環で消防署間電話を初めて設置。
後に世界初の緊急専用電話番号119番の時代へ“ウサギとカメの物語”
……… 1888年(明治21年)1月4日
・横浜明治21年野毛の放火による大火。外国人居留地でもほぼ同時に出火
……… 1888年(明治21年)1月31日
・福井県大野町明治21年の大火-道路を拡張して防火線を設置、近代的な町並みへと脱皮
……… 1888年(明治21年)4月8日
・静岡明治22年、東海道本線静岡駅開通の日の大火 ……… 1889年(明治22年)2月1日~2日
・火災調査に関する規定、制定される ……… 1890年(明治23年)1月31日
・東京浅草明治23年三軒町の大火、瓦葺き、銅板葺き、土蔵造り住家多し、蒸気ポンプ大活躍
……… 1890年(明治23年)2月27日
・東京本郷明治23年春木町の火事、たまたまの外出が大火を引き起こす
……… 1890年(明治23年)6月23日
・警視庁で科学的な諸検査開始。元土佐藩士の警視総監田中光顕、暗殺現場確認の体験生かす
……… 1890年(明治23年)6月30日
・明治23年大阪大火「新町焼け」新町遊郭を始め20か町の73%が焼失
……… 1890年(明治23年)9月5日
・「教育勅語」発布。時の支配層により拡大解釈され神格化された戦前日本の教育の最高規範書。
男性中心家父長制を法的に整備させ、国民を戦争に駆り立て国を滅ぼした思想的基盤となる
……… 1890年(明治23年)10月30日
・警視庁初めて危険物を法的に規制、石油精製品(主に灯油)の貯蔵運搬を対象
1891年(明治24年)4月20日
・警視庁が警察署、消防署へ非常報知機設置で通信機能整備 ……… 1891年(明治24年)12月28日
・東京神田明治25年猿楽町の大火。板葺き屋根8割の町並みが耐火性能の高い市街に変身し早期復興
……… 1892年(明治25年)4月10日
・大阪紡績会社三軒家工場火災。災害を逆手に最新式紡績機導入、深夜作業で業績を上げ“模範工場”
に成長、各社それを見習い「女工哀史」の時代を作るーようやく25年後「工場法」で一応歯止め
……… 1892年(明治25年)12月20日
・川越明治26年の大火-復興蔵づくりの街へ ……… 1893年(明治26年)3月17日
・松阪明治26年の大火 ……… 1893年(明治26年)3月29日~30日
・内務省、消防組規則を制定し全国的統一を図り、府県知事管轄下、警察の指揮下に置く
……… 1894年(明治27年)2月9日
・山形明治27年「市南の大火」 ……… 1894年(明治27年)5月26日
・東京警視庁、救助袋を各消防署に配置、消防用避難器具配置の始まり
……… 1894年(明治27年)10月
・石川県七尾、明治28年と38年、二度の大火
……… 1895年(明治28年)4月29日、1905年(同38年)11月25日
・新潟県新発田明治28年の大火 ……… 1895年(明治28年)6月2日~3日
・根室明治28年の大火 ……… 1895年(明治28年)10月3日
・海難の責任を船員等に問う、海員懲戒法制定 ……… 1896年(明治29年)4月7日
・福井県勝山明治29年の大火 ……… 1896年(明治29年)4月13日~14日
・函館明治29年の大火「テコ婆火事」 ……… 1896年(明治29年)8月26日
・柏崎明治30年の大火「日野屋火事」史上最大の大火-消防組織の改良が問題提起される
……… 1897年(明治30年)4月3日
・八王子の大火、同町の約6割を焼く ……… 1897年(明治30年)4月22日
・東京本郷明治31年春木町の大火、水利が悪く大火に ……… 1898年(明治31年)3月23日
・直江津(上越市)明治31年の大火「八幡火事」町内の6割強焼く
……… 1898年(明治31年)6月4日
・東京市、市内の水道改良と消火栓設置工事大部分完成 ……… 1898年(明治31年)11月
・市原喞筒(そくとう)製作所、蒸気式消防ポンプ国産化に成功、蒸気動力時代の先駆。
時代は“破壊消防”の時代から“放水消防”の時代へ ……… 1899年(明治32年)1月
・宮城県白石町の大火-市街地の8割を焼失したが、火災に強い町並みに復興
……… 1899年(明治32年)5月14日
・明治32年筑豊炭田豊国炭坑で筑豊初のガス爆発事故、幼児も犠牲に
……… 1899年(明治32年)8月12日
・函館明治32年の大火「丸平火事」3時間で2494戸焼失 ……… 1899年(明治32年)9月15日
・光明寺村織物工場女工焼死事件、農商務省調査報告は記録する
……… 1900年(明治33年)1月23日
・福井明治33年「橋南大火」大店が軒を並べる道筋が灰に ……… 1900年(明治33年)4月18日
・高岡明治33年の大火、市街地の6割が壊滅-土蔵塗り耐火建築へ
……… 1900年(明治33年)6月27日
・福井明治35年「橋北の大火」-商業機能が駅近くの福井城東側に移転するきっかけに
……… 1902年(明治35年)3月30日
・福井県武生(越前市)明治36年の大火 ……… 1903年(明治36年)4月13日
・秋田県横手明治36年の大火 ……… 1903年(明治36年)4月26日
・東京商業興信所火災で救助はしご車初登場 ……… 1903年(明治36年)12月10日
・小樽明治37年「稲穂町の火事」-近代的な防火都市への変貌 ……… 1904年(明治37年)5月8日
・日露戦争講和反対全国大会、参加群衆暴徒化東京市下戒厳令 ……… 1905年(明治38年)9月5日
・戦艦三笠爆発沈没事件-真相を解明せず、後の事故続発を招く
……… 1905年(明治38年)9月11日
・長崎県西彼杵炭田三菱高島炭鉱蛎瀬坑ガス爆発事故 ……… 1906年(明治39年)3月28日
・警視庁、巡査教習所を警察消防練習所と改称、選抜消防職員の教育訓練開始、
あわせ現役職員及び新人織員、組員の教育訓練も規定化、但し現役消防組員は対象外
……… 1906年(明治39年)4月17日
・直江津(上越市)明治39年の大火「ながさ火事」 ……… 1906年(明治39年)7月11日
・筑豊炭田豊国炭鉱、明治期最大のガス爆発事故起こす ……… 1907年(明治40年)7月20日
・函館明治40年の大火、市の一大イベント終宴の夜出火
……… 1907年(明治40年)8月25日~26日
・明治41年北海道石狩石炭新夕張炭鉱五番坑ガス爆発事故 ……… 1908年(明治41年)1月17日
・新潟明治41年3月の大火、初代万代橋焼失-半年後ふたたび大火に
……… 1908年(明治41年)3月8日
・巡洋艦松島爆発沈没事件、乗組員が盗んだアルコールへの点火ミスか
……… 1908年(明治41年)4月30日
・新潟明治41年再度の大火、市の中心部消滅し主な建物姿消す ……… 1908年(明治41年)9月4日
・大阪明治42年「北の大火」大阪の中心部壊滅-大阪府消防誕生。
森田正作、日本初ガソリンエンジン付き消防ポンプ開発の契機に
……… 1909年(明治42年)7月31日~8月1日
・明治42年筑豊炭田貝島炭坑大之浦坑桐野二坑、炭じんガス爆発、炭じんの浮遊見落としか
……… 1909年(明治42年)11月24日
・神戸港外でだるま船満載のダイナマイト爆発、ガスタンク、電車、小学校、家々に大損害
……… 1910年(明治43年)4月7日
・石川県輪島明治43年河井町の大火、ぼんぼろ風吹き渡り1000余戸を失う
……… 1910年(明治43年)4月16日
・婦人火防組(現・消防団)初めて結成される。山形県飛島村で、越前市と沼津市の事例
……… 1910年(明治43年)4月
・青森明治43年の大火、わずか4時間余で市街地の7割を失う
……… 1910年(明治43年)5月3日~4日
・森田正作、日本初のガソリンエンジン付消防ポンプの創作に成功、わが国消防の歴史を拓く
……… 1910年(明治43年)5月
・東京吉原明治44年の大火、遊郭全焼さらに郭外6000戸余を焼く
……… 1911年(明治44年)4月9日
・山形明治44年「市北の大火」 ……… 1911年(明治44年)5月8日
・小樽明治44年の大火-防火都市小樽へ ……… 1911年(明治44年)5月16日
・大阪明治45年「南の大火」随一の繁華街千日前の中心部灰となる
……… 1912年(明治45年)1月16日
・東京深川明治45年州崎の大火、まともに歩けないほどの強風下遊郭など1160戸焼く
……… 1912年(明治45年)3月21日
・松本明治45年「北深志の大火」、放火か?1300余戸焼く ……… 1912年(明治45年)4月22日
・明治45年北炭夕張炭鉱第一抗ガス爆発事故。抗夫の救出、遺体収容せず直ちに坑口封鎖
……… 1912年(明治45年)4月29日
・大正元年北炭夕張炭鉱第二斜坑北三番坑道ガス爆発事故 ……… 1912年(大正元年)12月23日
・大正2年筑豊炭田八幡製鉄所二瀬出張所中央炭鉱炭じん爆発事故
……… 1913年(大正2年)2月6日
・東京神田大正2年三崎町の大火 ……… 1913年(大正2年)2月20日
・沼津大正2年の大火-市区改正事業に着手 ……… 1913年(大正2年)3月3日
・函館大正2年の大火「布団屋火事」三方に分かれて街を炎の中に沈め、北海道の表玄関灰に
……… 1913年(大正2年)5月4日
・大正3年石狩石炭夕張炭鉱若鍋坑ガス炭塵爆発、
監督官庁の警告を無視し経費上の理由で災害防止措置とらず-6年後、会社は北炭に吸収される
……… 1914年(大正3年)11月28日
・筑豊炭田三菱方城炭鉱ガス爆発事故、鉱山史上最大の死亡者出す「方城大非常」
……… 1914年(大正3年)12月15日
・宮城県気仙沼大正4年の大火、火災を知らせる電報が隣村から県知事に届く
……… 1915年(大正4年)3月20日
・山下汽船靖国丸、ドイツ潜水艦の攻撃で初の犠牲に ……… 1915年(大正4年)11月3日
・「石炭坑爆発取締規則」制定、大災害を教訓に具体的に予防態勢規定
……… 1915年(大正4年)12月2日
・函館大正5年の大火「白玉火事」 ……… 1916年(大正5年)8月2日
・巡洋戦艦筑波爆発沈没事件-査問会、事件に始めて科学のメスを入れ自然発火説完全否定
-以降25年間、同種の事件止む ……… 1917年(大正6年)1月14日
・電話での火災報知“119番”のはじめ、火災報知用専用電話始まる
……… 1917年(大正6年)4月1日
・米沢大正6年「代官町大火」全市の3分の1を焼く ……… 1917年(大正6年)5月22日
・大正6年筑豊炭田貝島鉱業大之浦桐野炭鉱第二坑ガス爆発事故
……… 1917年(大正6年)12月21日
・東京報知機(現・ホーチキ)株式会社設立-国産公衆用火災盗難報知機製造へ
……… 1918年(大正7年)4月2日
・戦艦河内爆発沈没事件、無視された火薬庫改造命令-海軍技術本部内調査会自軍の体質を徹底批判
ようやく当局も再発防止に乗り出す ……… 1918年(大正7年)7月12日
・貨客船平野丸、ドイツ潜水艦の攻撃を受け沈没、戦禍喪失船5隻に
……… 1918年(大正7年)10月4日
・初の近代的な都市計画法、市街地建築物法公布-関東大震災後、世界初耐震規定を明記
……… 1919年(大正8年)4月5日
・横浜大正8年「埋地の大火」、万治2年吉田勘兵衛開拓地260年後焼ける
……… 1919年(大正8年)4月28日
・米沢大正8年の大火「舘山口出火」復興時の2度目の大火で市の大半が失われる
……… 1919年(大正8年)5月19日
・特設消防署規定公布、まず4大都市に次いで戦時下の最重要都市に官設常備消防を設置
……… 1919年(大正8年)7月16日
・警視庁消防部、携帯用消防電話を開発設置し、現場の消防隊から直接に応援出場要請可能に
-消防無線に受け継がれた発想……… 1919年(大正8年)12月4日
・国産初の公衆用火災(盗難)報知機設置、東京報知機の誕生 ……… 1920年(大正9年)4月16日
・大正9年北海道夕張北炭北上坑ガス爆発事故。会社側一人も救出せず遺体も埋めたまま坑口閉鎖
……… 1920年(大正9年)6月14日
・東京浅草大正10年の大火、消防ポンプ効果なく破壊消防でとどめ
……… 1921年(大正10年)4月6日
・函館大正10年の大火、1万人余の被災者を出す ……… 1921年(大正10年)4月14日
・苫小牧大正10年「鯉のぼり大火」 ……… 1921年(大正10年)5月1日
・八戸大正13年の大火 ……… 1924年(大正13年)5月16日
・東京帝大セツルメント、関東大震災の救援活動の中から誕生 ……… 1924年(大正13年)6月10日
・警視庁、消防自動車取扱規程を制定、機械器具管理規定のはじめ
……… 1925年(大正14年)3月2日
・東京日暮里大正14年の大火、改正道路(尾竹橋通り)延焼を防ぐ
……… 1925年(大正14年)3月18日
・帝国議事堂失火焼失、古ペンキの焼きはがし中のガスランプ溶接器の不始末から
……… 1925年(大正14年)9月18日
・警視庁消防部、電話自動交換システム導入で世界初、火災通報専用番号採用、但し誤接続発生
-119番採用へ ……… 1926年(大正15年)1月20日
・昭和2年常磐炭田磐城(株)内郷炭鉱町田竪坑、坑内火災事故、焼け落ちて伝わらなかった警報
……… 1927年(昭和2年)3月27日
・美保の関事件。無灯火訓練中、巡洋艦が駆逐艦に多重衝突、背景に海軍軍縮条約
……… 1927年(昭和2年)8月24日
・東京で消防緊急通報ナンバー“119番”誕生、横浜市でも同年に誕生
……… 1927年(昭和2年)10月1日
・宮城県気仙沼昭和4年の大火。治安、金融、水産、交通を司る主要な建物が全焼
……… 1929年(昭和4年)2月23日~24日
・茨城県石岡町昭和4年の大火、中心街壊滅 ……… 1929年(昭和4年)3月14~15日
・生活保護法の前身、救護法公布 ……… 1929年(昭和4年)4月2日
・大日本消防協会、第1回防火デー関西で開催、12月には関東でも-戦後、全国火災予防運動へ
……… 1930年(昭和5年)3月7日
・鎮海要塞司令部、陸軍記念日イベント映画会で火災事故 ……… 1930年(昭和5年)3月10日
・初の総合防災訓練「非常時火災警防演習」実施、市民による初期消火組織の充実が緊急課題に
………1930年(昭和5年)9月1日
・出張映画会の重なる火災 ……… 1931年(昭和6年)5月12日、16日
・日本赤十字社大阪支部、国内初救急自動車運用による国際的な救急搬送システム実施
……… 1932年(昭和7年)3月1日
・静岡県大宮町大火、主要行政機関焼失し町の機能停止 ……… 1932年(昭和7年)4月21日~22日
・東京市連合防護団が結団され防空消防の時代へ ……… 1932年(昭和7年)9月1日
・石川県小松昭和7年「橋南の大火」 ……… 1932年(昭和7年)10月22日
・東京日本橋白木屋百貨店火災-下着革命伝説を生む ……… 1932年(昭和7年)12月16日
・神奈川県警察部、横浜市に消防機関初の救急自動車配置 ……… 1933年(昭和8年)3月13日
・神田消防署後援会、警視庁消防部へ救助車、救助用具一式を寄贈-専任救助隊設置へ
……… 1933年(昭和8年)6月10日
・関東1府4県、空前の規模で総合防空演習行われる ……… 1933年(昭和8年)8月1日~11日
・水槽付きポンプ車、高輪消防署に初お目見え ……… 1933年(昭和8年)12月29日
・函館昭和9年の大火 ……… 1934年(昭和9年)3月21日~22日
・東京地下鉄道京橋駅で出札口焼く、地下鉄初めての火災 ……… 1935年(昭和10年)3月11日
・北海道大倉鉱業茂尻炭鉱萬慶三坑ガス爆発事故 ……… 1935年(昭和10年)5月6日
・新潟県新発田町昭和10年の大火 ……… 1935年(昭和10年)9月13日
・警視庁消防部、民間の寄付を得てようやく救急業務開始、救急要請電話番号も119番。
交通事故、工場災害の急増に対応 ……… 1936年(昭和11年)1月20日
・内務省、白木屋火災を教訓に警視庁規則を継承し特殊建物(百貨店等)規則を制定
今日の高層建築物 防火・避難対策の基本できる ……… 1936年(昭和11年)10月1日
・防空法公布+家庭防空群設置で民間の戦時防空体制整備-避難を禁じられ無差別爆撃に遭う
……… 1937年(昭和12年)4月5日
・群馬県嬬恋(つまごい)村小串硫黄鉱山、山腹土砂崩壊事故 ……… 1937年(昭和12年)11月11日
・羽田上空、民間航空機初の衝突事故、70人死亡の惨事に ……… 1938年(昭和13年)8月24日
・富山県氷見昭和13年の大火、全世帯の約7割が被災 ……… 1938年(昭和13年)9月6日
・突然の防空訓練で京浜電気鉄道追突事故 ……… 1938年(昭和13年)9月15日
・昭和13年北海道炭礦汽船夕張炭鉱第二鉱、炭じん爆発 ……… 1938年(昭和13年)10月6日
・昭和14年筑豊炭田貝島大之浦炭鉱新三坑炭塵(たんじん)爆発事故。産業報国のかけ声の下、
保安設備、要員の不足を精神で補う無理な採炭の果て ……… 1939年(昭和14年)1月21日
・警防団発足、防護団、消防組と統一した住民による自衛防空・防火組織。滅私奉公の教えの下、
住民を戦争に協力するよう指導、劣悪な装備で空襲に立ち向かい殉職者多数出す
……… 1939年(昭和14年)1月24日
・枚方陸軍禁野(きんや)火薬庫爆発事故-50年後、犠牲者を祈念して枚方平和の日に
……… 1939年(昭和14年)3月1日~3日
・東京板橋区大日本セルロイド、飛び火爆発火災-警視庁“精神力で防火を”と、警告
……… 1939年(昭和14年)5月9日
・静岡昭和15年、未曾有の大火、飛び火で被災範囲拡大-画期的な広域支援動く、
東京から名古屋まで東海道沿いの消防隊が駆けつけた ……… 1940年(昭和15年)1月15日
・大阪西成線ガソリン動力列車脱線炎上、鉄道史上死亡者数最多の事故、
戦時体制下における過密ダイヤが背景に-動力のディーゼル化進む
……… 1940年(昭和15年)1月29日
・昭和16年北海道三菱美唄炭鉱ガス爆発事故、53人の遺体収容不可能と判断、消火注水され埋没
……… 1941年(昭和16年)3月18日
・定期貨客船気比丸触雷沈没事件 ……… 1941年(昭和16年)11月5日
・太平洋戦争開戦、第二次世界大戦となる ……… 1941年(昭和16年)12月8日
・警視庁、自衛消防規則制定。その日東京初空襲、防衛司令部の怠慢により都民が犠牲に
……… 1942年(昭和17年)4月18日
・旅客船大洋丸魚雷攻撃を受け沈没、日本の南方経営に大打撃 ……… 1942年(昭和17年)5月8日
・オホーツク海沿岸漂着機雷公開爆破準備中の爆発事故 ……… 1942年(昭和17年)5月26日
・横浜港でドイツ輸送船謎の爆発炎上事故 ……… 1942年(昭和17年)11月30日
・北海道倶知安、映画館布袋座火災 ……… 1943年(昭和18年)3月6日
・定期貨客船高千穂丸、魚雷攻撃で沈没 ……… 1943年(昭和18年)3月19日
・貨客船嘉義丸魚雷攻撃を受け沈没 ……… 1943年(昭和18年)5月26日
・戦艦陸奥爆発沈没事件 ……… 1943年(昭和18年)6月8日
・関釜連絡船崑崙(こんろん)丸、米潜水艦の攻撃を受け撃沈-同潜水艦も最期を迎える
……… 1943年(昭和18年)10月5日
・病院船ぶゑ(え)のすあいれす丸米空軍攻撃沈没事件 ……… 1943年(昭和18年)11月27日
・大阪商船湖南丸、魚雷攻撃で撃沈。救助活動中の柏丸も攻撃され沈没
……… 1943年(昭和18年)12月21日
・昭和19年北海道三菱鉱業美唄炭鉱、ガス爆発事故、犠牲者の7割が強制連行朝鮮人坑夫
……… 1944年(昭和19年)5月16日
・サイパン島守備兵玉砕、帰国船も沈没され、民間人約1万人犠牲に
……… 1944年(昭和19年)7月8日
・定期貨客船宮古丸、魚雷攻撃され沈没 ……… 1944年(昭和19年)8月5日
・学童疎開船対馬丸、魚雷攻撃され沈没。平成天皇沖縄を訪問、同世代の悲劇に寄り添われる
……… 1944年(昭和19年)8月22日
・砕氷貨客船白陽丸、魚雷攻撃受け沈没 ……… 1944年(昭和19年)10月25日
・貨客船天草丸など輸送船団、与那国島沖で魚雷攻撃され潰滅 ……… 1944年(昭和19年)11月22日
・沖縄県営糸満線、弾薬積載列車爆発事故、沖縄戦を迎え大打撃
……… 1944年(昭和19年)12月11日
・京都空襲される、原爆投下候補地だった京都-戦後処理を見据えて目標から外す
……… 1945年(昭和20年)1月16日
・東京大空襲、民間人に対する無差別戦略爆撃始まる-日本政府、戦後、爆撃指揮官に勲一等授与
……… 1945年(昭和20年)3月10日
・名古屋大空襲、12日及び1週間後と2回にわたる大空襲
……… 1945年(昭和20年)3月12日、19日
・大阪大空襲、異例の地下鉄で必死の避難 ……… 1945年(昭和20年)3月13日~14日
・神戸大空襲、一連の無差別戦略爆撃のテスト空爆をされ、最高の死傷率を記録
……… 1945年(昭和20年)3月17日
・アメリカ軍、無抵抗に乗じ沖縄本島にやすやすと上陸、住民戦闘に巻き込まれる
……… 1945年(昭和20年)4月1日
・緑十字船阿波丸雷撃沈没事件-終戦後、国会で賠償放棄可決 ……… 1945年(昭和20年)4月1日
・東京城北、城南地区大空襲、都民は避難に専念し家庭防空群崩壊、一望の焼け野原に
……… 1945年(昭和20年)4月13日~15日
・川崎大空襲、破砕爆弾避難民の中で破裂 ……… 1945年(昭和20年)4月15日~16日
・疎開船東光丸、魚雷攻撃を受け撃沈、八丈島島民ら犠牲に、制海・制空権なしでの疎開が悲劇に
……… 1945年(昭和20年)4月16日
・鳥取県境港火薬積載貨物船玉栄丸爆発事故、市街地の3分の1を破壊
……… 1945年(昭和20年)4月23日
・東京山手大空襲、これで東京全市壊滅す ……… 1945年(昭和20年)5月24、25日
・横浜大空襲、6歳の幼児が最初の犠牲者、アメリカとの縁の深さ幻想破られる
……… 1945年(昭和20年)5月29日
・大阪6月大空襲、週替わり連続大空襲 ……… 1945年(昭和20年)6月1日、7日、15日、26日
・名古屋熱田区の軍需工場攻撃される、日本軍の弱点が多くの犠牲者を生んだ
……… 1945年(昭和20年)6月9日
・地方中心都市への大空襲本格的に
……… 1945年(昭和20年)6月10日、17日、18日、19日、29日
・地方中心都市への7月大空襲
……… 1945年(昭和20年)7月1日~2日、4日、6日、9日~10日、19日~20日、24日、28日~
29日
・アメリカ軍戦闘機による旅客列車、駅舎への機銃掃射攻撃
……… 1945年(昭和20年)7月10日、15日、24日、28日、30日
・青函連絡船空襲で壊滅、海軍武官府の空疎な豪語により乗組員・旅客384人が無駄死
……… 1945年(昭和20年)7月14日~15日
・地方中心都市への8月最後の大空襲 ……… 1945年(昭和20年)8月1日~2日、5日、7日
・旅客列車、駅舎への8月最後の機銃掃射攻撃、湯ノ花トンネルと西鉄筑紫駅の悲劇
……… 1945年(昭和20年)8月5日、8日
・広島、長崎両市に原子爆弾投下され全市壊滅 ……… 1945年(昭和20年)8月6日、9日
・国策、満州開拓団終戦時の悲劇 ……… 1945年(昭和20年)8月
・南満州鉄道東安駅爆破事故、出発が遅れた避難列車、退却放火戦術に巻き込まれる
……… 1945年(昭和20年)8月10日
・麻山事件、満州開拓団の集団自決 ……… 1945年(昭和20年)8月12日
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(2024年4月・更新)