外国人支援――災害時の「ハラル食」とは
わが国の外国人受け入れの本格化、インバウンド観光の活性化に伴い、災害時の外国人支援が大きな課題となっている。「やさしい日本語」の活用や防災啓発の動きが活発だが、とくに在住外国人が増え、在留が長期化することで、逆に防災での彼らの主体的な役割が期待されることにもなる。
災害食についても、例えば「ハラル食」について、避難所や被災地で応急的な対応がむずかしい場合、イスラム圏からの在留外国人自らが自分たちの食について対策を考えてもらうことは期待していいだろう。
参考まで、一般社団法人ハラル・ジャパン協会の佐久間朋宏・代表理事は自身のブログで「被災したイスラム教徒は(食を)どうしているのか? 先に答えを言うと、日本人と同じものを食べています。ハラルではないモノも食べています。なぜか? 簡単です。『生きる』ためです」としている。
また、イスラム教徒の観光客は「インスタントハラルフードを持ち込んでいる」、「非常食のコンセプトをハラルフードにしたら、たくさんのムスリムに喜んでもらえる」とも。「ハラル食」対応・対策への大きなヒントが読み取ることができそうだ。
ちなみに、「ハラル(HALAL)」はアラビア語で「許される」という意味。