オープンデータ化でまちづくりDX基板を構築
――防災分野ではハザードマップとの連携で各種課題に対応
現実の都市をサイバー空間に再現する国土交通省の3D都市モデルの整備・活用・オープンデータ化事業「Project PLATEAU プラトー」は、2020年度の事業として全国56都市の3D都市モデルの整備を完了し、開発したユースケース44件を公開、3月26日に公式ウェブサイト ”PLATEAU ver1.0” をリリースするとともに、全国に先駆けて東京都23区の3D都市モデルのオープンデータを公開した。また、3D都市モデルの整備・活用のためのガイドブックを発信している。
●Project PLATEAU Ver1.0 の概要と今後の展開
Project PLATEAU(プラトー)は、2020年度の事業として全国56都市の3D都市モデルの整備を完了し、開発したユースケース44件と実証成果を取りまとめた各種マニュアル・技術資料等10件を公開。また、一般社団法人社会基盤情報流通推進協議会と技術協力の協定を締結し、同協議会が運用する「G空間情報センター」において3D都市モデルのオープンデータ化を開始している。
「Project PLATEAU」は、2021年度からVer 2.0としてさらなる取組みの深化を図る。そのメインスコープは、3D都市モデルの整備・更新・活用のエコシステムの構築で、3D都市モデルを全国に展開し、スマートシティをはじめとするまちづくりのDX基盤としての役割を果たしていくため、簡易・効率的な整備・更新手法の開発、自動運転やロボット運送等のユースケース開発の深化、街路空間(歩道・車道)や街路樹・標識など緻密なスケールでのデータ整備手法の確立に取り組んでいく。
防災分野での活用例としては、浸水想定区域図を3D都市モデルに重ねることで、避難場所の検討など防災政策の高度化に活用できる。そのほか、各種防災課題に応用できる可能性が広がることになる。
>>国土交通省:Project PLATEAU ver1.0をリリース―全国56都市の3D都市モデル整備とユースケース開発が完了―
〈2021. 03. 31. by Bosai Plus〉