宮城県が『災害公営住宅整備の記録』を作成・公開

 宮城県は、東日本大震災を受けて県内21市町に計画された災害公営住宅計画(1万5823戸)の整備を昨年(2019年)3月末で終えた。県はこれを機に、大震災からこれまでの国・県・市町その他関係機関における災害公営住宅建設にかかわる取組みに加え,課題への対応についての検証、今後に向けた提言などをとりまとめ、「東日本大震災からの復興 災害公営住宅整備の記録」として作成、同ホームページ(HP)で公開している。
 大災害後の住まい再建に向けた参考資料として、全国の自治体に活用してもらう趣旨だが、地域防災を広く理解する一助ともなる。

P5 4 宮城県:「災害公営住宅整備の記録」(表紙) - 災害公営住宅は<br>どのようにして整備されたか…
宮城県:「災害公営住宅整備の記録」(表紙)

 記録は6章構成、280ページでまとめていて、災害公営住宅の一定の品質を確保するため、国と県、被災市町、都市再生機構(UR)などが協力して策定した「県災害公営住宅整備指針」や、被災市町の具体的な整備計画を詳しく取り上げている。
 住宅の機能性などを協議した県の調整会議、職員不足の対策として民間が建設した物件を買い取る整備手法も紹介。「課題・対応と今後への提言」ではマンパワーとノウハウ不足や、建設用地の確保に苦慮した経緯を説明。事前の業界との災害時協定や、建設候補地の調査の必要性などを強調。また、「組織横断的な連携や全庁を挙げた対応」の必要性を指摘している。

>>宮城県:東日本大震災からの復興 災害公営住宅整備の記録について

〈2020. 10. 16. by Bosai Plus

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