「 『泣いてもいいんだよ』避難所で母との約束」――
撮影の朝日新聞社・内田光記者
「 “伝えて”の思いに応えたかな…」
東京写真記者協会(新聞・通信・放送34社加盟)が優れた報道写真に贈る2024年東京写真記者協会賞を朝日新聞社・東京本社映像報道部の内田光記者が撮影した写真が受賞した。受賞した写真、「『泣いてもいいんだよ』 避難所で母との約束」は、帰省中に能登半島地震で被災した子どもたちが家族とともに体育館で避難する一夜を取材したもの。
内田記者は、石川県中能登町から帰省中に被災し、廃校の体育館に家族と避難した小学3年の原椿月さんとその家族を取材。大きな余震があった後、布団を頭からかぶって兄の優月さんらと絵を描いていた姿を撮影。椿月さんが母親と「1日1回は泣いてもいい」と約束を交わしていたことなど、不安ななかで耐えている子どもたちの様子を伝えている。
内田光記者のコメントより――
「泣いてもいいんだよ」という言葉は、避難所で出会った女性が子どもを寝かしつける際に掛けていた言葉。その女性が、別れ際に「伝えてください」と。その思いに少しは応えられたのかな。報道が人の役に立てることと、その責任を改めて感じました」
朝日新聞社:「『泣いてもいいんだよ』避難所で母との約束」 東京写真記者協会賞
〈2024. 12. 20. by Bosai Plus〉