福祉にであう 福祉とまじわる
「ミーツ・ザ・福祉 2024」
《本紙特約リポーター:片岡 幸壱》
「福祉にであう、福祉とまじわる」をテーマに、障がいのある人もない人も一緒に楽しむフェス「ミーツ・ザ・福祉2024」(主催=兵庫県尼崎市、企画運営=ミーツ・ザ・福祉実行委員会、事務局=NPO法人月と風と)が去る10月26日、橘公園野球場(兵庫県尼崎市)で開催され、学生・子ども・一般・ボランティアなど多くの人が参加した。
8年目となる「ミーツ・ザ・福祉2024」には、約60店舗の飲食・クラフト雑貨などの出店ブースが軒を並べ、障がい体験をしながら楽しめるコンテンツや、14組のステージパフォーマンス、スタンプラリーを展開、披露された。
今回のイベントでのコンテンツは、毎年実施している「バリア探しゲーム」、「ミーツ・ザ・新喜劇」を含めて「避難所シミュレーションゲーム」、「ミーツBOUSAI運動会」、「ちぎり放題ハウスdeビリビリちぎり隊っ」、「知らんけど相談所」、「事前登録制の大ミーツ交流企画!」など、ユニークで楽しいイベントタイトルで来場者の話題・関心を集めていた。
開催前には、「ミーツ・ザ・福祉」を知る・考える時間が設けられ、参加者との交流のほか、尼崎市内の福祉施設を見学する「おでかけ意見交換会+ミーツのつくりかたを学ぼう!」も開催され、「福祉にであう、福祉とまじわる」というイベント趣旨が満載だった。
■「 バリア探しゲーム」、「避難所シミュレーションゲム」、「ミーツBOUSAI運動会」
「バリア探しゲーム」は、見えない(アイマスク使用)・聞こえない(口パクでの読み取り)・歩けない(車椅子乗車)体験をしながらミッションをクリアするゲーム・クイズ大会。
「避難所シミュレーションゲーム」は、体育館に避難した時のクイズ、避難行動要支援者の避難支援に関するパネル展示。
「ミーツBOUSAI運動会」では、布タンカ運び・食事介助・段ボールベッド組み立て・上着の着脱のミッション体験が行われた。
最後は「ミーツ総踊り」が行われ、オリジナルテーマソングを踊って、参加者が盛り上がって締めくくった。
■ 福祉防災で人のつながりの“強靭化”を
一般参加者からの感想として、「実際に体験してみると障がいを理解することがむずかしいと感じるところもありましたが、楽しくできました」、「障がいのある人にどんなふうに声掛けたらよいか理解できました」などの感想が聞かれた。
聞こえない当事者として参加した片岡(本稿リポーター)は、「福祉の面・防災の両面で、このイベントに体験・参加することで新たな気づきがたくさん得られるイベント」だと感じた。
来年2025年は阪神・淡路大震災から30年となり、「福祉防災」の重要性はますます高まっている。障がいのある人もない人も、このようなイベントを通して、楽しみながら福祉と防災に関心を持つ人が増えることを期待したい。
今後も「ミーツ・ザ・福祉2024」を継続開催することで、参加者が素敵な「出会い(ミーツ)」をして、人とのつながりがより強くなる、“強靭化”されるのを体感できるだろう。
▽本紙特約リポーター:片岡 幸壱
神戸市在住。中学2年のとき阪神・淡路大震災に遭遇、自宅は全壊したが家族は全員無事避難。学生時代より取り組んでいる防災を仕事と両立しながら、ライフワークとして、ユニバーサルデザイン(UD)などのイベント・ボランティア参加を続けている。聴覚障がいを持つ防災士としても活躍中。
▼参考リンク:
本紙:「バリア探しゲーム Vol.1」体験を通して非常時に活かす
▼参考リンク:
ミーツ・ザ・福祉