P6 2 筑後川水系・筑後川 - 「YAMAP流域地図」<br>「グッドデザイン賞・金賞」を受賞

流域を、地図上で視覚化、
自然資本の価値を分かりやすく伝える

 アウトドア事業を行う株式会社ヤマップ(YAMAP/福岡市)が、2024年度グッドデザイン賞の金賞(経済産業大臣賞)を、「YAMAP 流域地図」で受賞した。
 「グッドデザイン賞」は公益財団法人日本デザイン振興会が主催し商品やものごとの優れたデザインに贈る賞だ。暮らしの質の向上、社会課題の解決にデザインを活かすことを目的に毎年実施され、「防災・復興デザイン」部門もあり、受賞のシンボルである「Gマーク」は優れたデザインの象徴としておなじみ。本年も各種デザインの受賞が発表されている。

 「YAMAP 流域地図」は、私たちが暮らす場所を行政区分ではなく、水の流れを基礎とした“流域”で表現した地図で、山・川・街・海を含めた大地の広がりである流域を、地図上で視覚化し、山を含めた自然資本の価値をわかりやすく伝えることに役立つというもの。また、流域全体で治水対策を行うなど、防災減災での活用も想定した地図だ。

P6 1 YAMAP流域地図より - 「YAMAP流域地図」<br>「グッドデザイン賞・金賞」を受賞
YAMAP流域地図より
P6 2 筑後川水系・筑後川 - 「YAMAP流域地図」<br>「グッドデザイン賞・金賞」を受賞
YAMAP流域地図より筑後川水系・筑後川

 直感的に伝わる”地図”ツールで流域という生命圏を可視化したもので、治水対策での防災・減災面での活用をはじめ、食料やエネルギーなど人の営みに不可欠な要因・環境を、流域を単位に計測・可視化し、課題解決だけではなく各地域の資源利用の可能性もより鮮明化できる。

 グッドデザイン賞審査委員による評価では、「データがまだビジュアル化されていない水域の情報が、一般の人びとにとってアクセスしやすく、わかりやすく閲覧できる」、また、「ハザードマップの視覚化など、災害対策としても活用できること、さらにU(I User Interface/ユーザーインターフェース)のグラフィックが洗練されている」なども評価が高かった。

 ヤマップでは、「YAMAP 流域地図」のリリース後、多方面から反響があり、今後は行政・民間団体を中心に防災減災や教育、保健分野など、さまざまな課題解決のツールとして展開が想定されているとしている。

YAMAP 流域地図

〈2024. 11. 08. by Bosai Plus

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