災害伝承に関する良質な施設や活動を初めて認定
優良認定:11件、認定:11件
内閣府と国土交通省は、地域で発生した災害の状況をわかりやすく伝える施設や災害の教訓を伝承する活動などを「NIPPON 防災資産」として認定する制度を、本年5月に創設した。このほど、有識者による選定委員会での審議を踏まえ、制度創設後初めて、22件(優良認定:11件、認定:11件)を認定した。今後、認定された防災資産の価値がさらに高まり、各地域における防災力の向上を牽引することが期待される。
《 NIPPON 防災資産 》
「NIPPON 防災資産」認定制度は、認定された防災資産を通じて、住民一人一人が過去の災害の教訓や今後の備えを理解することで、災害リスクの自分事化を図るとともに、主体的な避難行動や地域の防災力の更なる向上につなげることを目的としている。
今回の認定にあたっては、全国の流域治水協議会等を通じて抽出された防災資産の候補案件を対象に、有識者による選定委員会での審議を経て、「優良認定」・「認定」案件を内閣府特命担当大臣(防災)及び国土交通大臣が認定した。
下記は「NIPPON 防災資産」の「優良認定」11件と「認定」11件。
▼優良認定: 洞爺湖有珠火山マイスター(北海道洞爺湖町/有珠山噴火災害)、3.11伝承ロード(青森県、岩手県、宮城県、福島県/東日本大震災)、嬬恋村・天明三年浅間山噴火災害語り継ぎ活動(群馬県嬬恋村/天明3年浅間山噴火災害)、えちごせきかわ 大したもん蛇まつり(新潟県関川村)、阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センター(兵庫県神戸市)、和歌山県土砂災害啓発センター(和歌山県那智勝浦町/平成23年紀伊半島大水害)、稲むらの火の館(和歌山県広川町/安政南海地震)、広島市豪雨災害伝承館(広島市/平成26年8月豪雨)、四国防災八十八話マップ(徳島県、香川県、愛媛県、高知県/四国での災害すべて)、黒潮町の防災ツーリズム(高知県黒潮町/津波被害想定)、熊本地震記憶の廻廊(熊本県/平成28年熊本地震)
▼認定: 奥尻島津波館及び奥尻島津波語り部隊(北海道奥尻町/平成5年北海道南西沖地震)、厚真町震災学習プログラム(北海道厚真町/平成30年北海道胆振東部地震)、栗駒山麓ジオパーク(宮城県栗原市/平成20年岩手・宮城内陸地震)、信濃川大河津資料館を拠点とした地域活性化の取組(新潟県燕市/信濃川水害全般)、土岐川・庄内川流域治水ポータルサイト(愛知県名古屋市/土岐川・庄内川水害全般)、福知山市治水記念館(京都府福知山市/昭和28年9月台風13号など)、坂町自然災害伝承公園(広島県坂町/明治40年、平成30年7月豪雨)、乙亥会館災害伝承展示室(愛媛県西予市/平成30年7月豪雨)、雲仙岳災害記念館(長崎県島原市/雲仙・普賢岳噴火災害)、念仏講まんじゅう配り(長崎市/万延元年土砂災害)、大分県災害データアーカイブ及びフィールドツアー(大分市/大分県でのすべての災害)
〈2024. 09. 24. by Bosai Plus〉