ドローンによる空撮画像で「 罹災証明迅速化」
被災した住民が生活再建に向けた援助を受けるためには、自治体から交付される罹災証明書が必要だが、過去の災害時には、罹災証明書交付に数カ月かかるケースもある。
富フイルムビジネスイノベーションの100%子会社・富士フイルムシステムサービス株式会社(東京都新宿区)は、罹災証明書交付に時間がかかる要因として交付業務が人手や紙帳票を用いたアナログなプロセスで行われていることに着目。罹災証明書交付業務のデジタル化に向けて、システム上で被害調査の計画策定・進捗管理ができる「被害調査統合システム」と、タブレット端末を活用して被災現場での被災度調査を支援する「家屋被害判定アプリ」を「罹災証明迅速化ソリューション」として提供してきた。
このほど同社では、ドローンによる空撮画像をもとに家屋の被災状況を確認できる「被災状況可視化機能」の提供を開始、機能が充実した「罹災証明迅速化ソリューション」を拡充した。
「被災状況可視化機能」は、ドローンで空撮した被災家屋の画像を「被害調査統合システム」上の地図に表示させる機能で、同システムのオプション機能として提供するもの。「被災状況可視化機能」は、「被害調査統合システム」上で、空撮画像をもとにした家屋の被災状況の把握、および調査すべきエリアの優先度の判断を支援することが可能で、災害発生時、道路の寸断などにより調査員が被災現場に行けないケースにも有用となる。
さらに罹災証明書などを出力できる「罹災証明書出力機能」、住民から「一部損壊の判定でよい」との同意取得ができた場合、現地調査をせずに罹災証明書を交付する「自己判定申請受付機能」も「被害調査統合システム」のオプション機能として新たに加えている。
富士フイルムではこれらを通じて防災DXを推進し、被災者の早期生活再建や自治体の業務効率化に貢献するとしている。
富士フイルムシステムサービス:罹災証明迅速化https://www.fujifilm.com/fbss/solution/public/bousai
〈2024. 04. 25. by Bosai Plus〉