“防災行動力”向上へ 最新技術と知見を集結
(本紙特約リポーター:関町佳寛/防災士 *写真も)
5年ごとに開催される消防防災に関する国内最大級の展示会「東京国際消防防災展2023」(主催:東京消防庁/(株)東京ビッグサイト/東京国際消防防災展2023実行委員会)が、去る6月15日〜18日の4日間、東京ビッグサイト、有明西ふ頭公園沖合で開催された。開催規模は過去最多の出展規模の325社・団体に及び、4日間の総来場者は16万6831人(広報事務局発表)と盛況を極めた。
「東京国際消防防災展」の開催趣旨は、過去の災害を教訓とした災害対策と多様化する災害リスクを広く周知し、都民等の防火防災意識および防災行動力を向上させるとともに、セーフシティの実現に向け、住民、企業、行政による3者相互の連携強化と、関連技術・産業の振興促進を目的としている。
国内外の消防防災に関する最先端のサービスや製品が一堂に集結、最新の技術と施策の取組みが災害対策を進化させるというコンセプトのもと、来場者は関心分野の見学・視察を中心に、さらに周辺情報の目新しい情報収集に忙しい様子だった。
展示場は、屋内会場と屋外会場に分けられ、屋内会場の企業展示エリアでは「消火・救急・救助、避難・誘導」、「防災・減災・災害対策」、「情報システム・通信サービス」、「その他消防防災に関する製品・サービス」の4分野を展開。企業展示エリア、東京消防庁エリアでは、火災災害から身を守るための最新技術や製品が紹介・展示された。
また会場内の5つのセミナー会場では各種セミナーが開催され、東京都立大学・中林一樹教授の「東京における地震火災の被害想定とその対策の基本方向」の講演は満席となり、多彩な分野から参加した聴講者は、新たな知見の習得に向けて、また防災行動につながるヒントを得ようと熱心に聞き入っていた。
屋外会場では、在日米軍消防隊や東京消防庁消防部隊による特殊車両、ヘリコプター、ドローンなどによる一糸乱れぬ迫力満点の消火・救助演技を展開。また、隣接の海上では消防庁消防艇による放水が披露された。
〈2023. 07. 01. by Bosai Plus〉