モリタが創業記念日4月23日を期して、
「第18回 未来の消防車アイデアコンテスト」入賞作品を発表
子どもたちの想像力は、無限の可能性を秘めている――防災教育でも、本紙前号で紹介した防災作文や防災小説の創作により、想像力をバネに災害・防災、命を守る大切さへの関心を飛躍的に高めることができる。そうした子どもたちの防災に向けた想像力を養う“お絵かき”による未来の“スーパー消防車”アイデア版とも言えるのが、株式会社モリタホールディングスの「未来の消防車アイデアコンテスト」だ。
はしご車、消防ポンプ車などの開発・製造・販売でおなじみの「モリタ」はわが国の消防車のトップメーカーとして、生活の安全に向けていろいろな社会貢献事業を行っている。その一環でモリタでは今年も、創業記念日である4月23日を期して、「第18回 未来の消防車アイデアコンテスト」の入賞作品を発表した。
同コンテストは、全国の小学生を対象に夢のある「未来の消防車」をテーマとした作品を募集するもの。各種災害が多発する昨今、小学生が、未来の消防車について夢のあるスーパーな防災機能を想像することで、「災害とはどういうものか、防災とは、を考える機会」としてもらい、また想像力を育てて「チャレンジすること」の楽しさを知ってもらうために、毎年開催されている。これまでも、近未来には実現可能な技術開発へのヒントになりそうなアイデアや、大人では思いつかないような消防車の機能への意外な発想などもあり、興味深いコンテストとなっている。
●火災現場の一酸化炭素を吸引! 子どもたちの奔放な未来の消防車
今回のコンテストは第18回。全国の小学生から1217点の応募があり、審査の結果、7点の入賞作品を選出、最優秀賞には岡山県在住の小学6年生(応募当時)、藤木陽万莉(ふじき・ひまり)さんの作品が選ばれた。受賞者にはモリタオリジナルグッズをプレゼントされる。
以下、入賞作品についての作者のコメントと一部作品の画像(左図参照)を紹介する(カギカッコ内は作者自身のコメントの編集部抜粋)。
◎最優秀賞
・藤木陽万莉(ふじき ひまり)さん(12歳) 「ジュゴンモチーフ消防車」
「消防車にジュゴンたちのねどこがあるのがポイントです。ふかふかでよくねれる」
◎優秀賞
・縄 乃々香(なわ ののか)さん(9歳) 「レッドスワン」(上画像)
「タンカーや漁船などの火災に対応できる消防車。タンカー火災はオイルがもれだすと海の汚染につながり生態系をこわすので、専用の船兼飛行機と、人を助ける専用機、消火専用機を考えました。スワン(白鳥)は空もとべて、泳げて、陸も歩けるから」
・永井秀弥(ながい しゅうや)さん(9歳) 「クモ型消防車」
「①クモ型消防車は宇宙空間に糸のネットをはって、火事や災害を警戒。②高いビルからの救助も糸をつたっておこない、糸を命づなにして安全にひなん。③消火活動は、火にふれるとかたくなる糸でぐるぐるまきにして、酸素をしゃ断。もえてしまったビルの補強も可。④たくさんのセンサーですぐに火事や災害の場所を特定。⑤洪水やつなみ等の時にも上空から救助。自動で出動し、どんな生き物でも救助します」
◎佳作
・森田千尋(もりた ちひろ)さん(12歳) 「月の消防車」
・野﨑 朝日(のざき あさひ)さん(9歳) 「無題」
「ぼくががんばったことは色をじょうずにぬることです」
◎アイデア賞
・開田惺有(かいた せあ)さん(10歳) 「吸引型救助消防車」(下画像)
「一酸化炭素中毒にならないように吸引するのがポイントです」
・荻原結月(おぎわら ゆづき)さん(9歳) 「カニ型消防車」
「ハサミから水を出して早く火を消せます。私はミニカニ消防車が気に入っています」
〈2023. 05. 04. by Bosai Plus〉