近年の災害多発を受け 身を守る防災意識に高まり
「自助、共助、公助 重点をおくべきは?」
⇒「自助28.5%」、「共助19.7%」、「公助9.3%」、「バランスを取るべき 41.0%」
内閣府では、基本的な国民意識の動向や政府の重要施策に関する国民の意識を把握するために「世論調査」を実施している。テーマ例をみると「救急」「障害者」から「竹島」「尖閣諸島」、「移植医療」「再配達問題」「運転免許証の自主返納制度等」など、幅広い。
先ごろ「防災に関する世論調査(2022年9月調査)」が5年ぶりに実施され、その結果が公表されたので、その概要を紹介する。今回の調査対象は18歳以上の3千人を対象に初めて郵送で行われ、1791人から回答を得ている。
「防災に関する世論調査(2022年9月調査)」の調査項目は次の8項目。このうち、本紙がとくに関心をもった質問事項とその回答の一部のみを抜粋・紹介する。
- 自然災害について/2. 地震対策について/3. 風水害対策について/4. 保険や共済の加入について/5. 防災情報について/6. 防災訓練について/7. 被災者や被災地に対する支援活動について/8. 自助、共助、公助に対する考え方について
●「ハザードマップ充実を」が半数 家族の話し合いでは「避難場所・避難経路」 8割
▼「1.自然災害について」の「自然災害への対処法で家族や身近な人と話し合う内容として重要なこと」で「問3. あなたは、自然災害が起こった時の対処方法について、ご家族や身近な人と話し合う内容として、何が重要だと考えていますか(○はいくつでも)」
・避難場所・避難経路について 80.5%
・食料・飲料水について 64.7%
・家族や親族との連絡手段について 59.1%
・非常持ち出し品について 48.0%
▼「3. 風水害対策について」で「問7. あなたは、台風や大雨などに備えて、どのような対策をとっていますか(○はいくつでも)」
・台風情報や大雨情報を意識的に収集するようにしている 77.2%
・停電時に作動する足元灯や懐中電灯などを準備している 58.0%
・食料・飲料水、日用品、医薬品などを準備している 40.9%
・近くの学校や公民館などの避難場所・避難経路を決めている 35.0%
▼「5 防災情報について」の「(1)自然災害の対策についての充実してほしい情報」で「問12. あなたは、お住まいの地域の自然災害への対策について、どのような情報を充実してほしいと思いますか(○はいくつでも)」
・居住地域の災害危険箇所を示した地図やハザードマップ 51.5%
・避難場所・避難経路 47.7%
・居住地域で過去に自然災害が発生した場所を示す地図 43.0%
▼「6 防災訓練について」の「(1)防災訓練への参加または見学の有無」で「問15. あなたは、今までに一度でも防災訓練に参加、または見学したことがありますか(○は1つ)」
・参加したことがある 43.6%
・見学したことがある 5.1%
・参加や見学したことはない 37.5%
・防災訓練が行われていることを知らなかった 12.6%
▼「8 自助、共助、公助に対する考え方について」の「(1)自助、共助、公助のうち、重点をおくべき対応」で「問18. あなたは、自然災害が起こった時に、被害を少なくするために「自助」、「共助」、「公助」のどれに重点をおくべきと考えていますか(○は1つ)」
・「自助」に重点をおくべき 28.5%
・「共助」に重点をおくべき 19.7%
・「公助」に重点をおくべき 9.3%
・「自助」、「共助」、「公助」のバランスを取るべき 41.0%
〈2022. 12. 15. by Bosai Plus〉