あなたの駐車場の水没可能性をハザードマップで確認
マンション地下駐車場は要注意、立体駐車場の活用も
●大雨からの避難――人も車も!
国土交通省は本年3月、災害時において、広域的な災害応急対策を迅速に実施するための拠点を確保することが重要であるとし、地域防災計画等に位置づけられた「道の駅」や高速道路のサービスエリア・パーキングエリアの自動車駐車場について、道の駅332箇所、サービスエリア・パーキングエリア146箇所の計478箇所を「防災拠点自動車駐車場」として指定した。道路管理者が隣接する地域振興施設等の所有者と協定を締結し、災害時には一体的な活用を可能とする。これは、大規模駐車場の災害時有効活用の方策のひとつとなる。
いっぽう、大雨災害報道でよく目にするのが、車の水没だ。被害を視覚的に理解できる映像なのだが、大雨予報が出ているときに、なぜハザードマップをチェックして、車を水没から予防的に避難させないのか、常々疑問に思っていた。
そこで本紙は、本年7月1日付け「車中泊避難」記事で「豊田市の一時車両退避場所」を紹介した。トヨタ自動車本社を擁する愛知県豊田市では指定緊急避難場所が浸水により使用できない場合など、災害の状況等に応じて最大で10施設の開設を想定、「大規模な災害が想定され市から発表があった場合に限り、一時的に駐車できる施設」を公表、「一時車両退避場所」は、「最大で7日間で閉鎖」するなどとしている。
このアイデアを“自助”でも活用してほしいところだが、駐車場ビジネスの「タイムズのB」(駐車場シェアリングサービス「B(予約制駐車場)」)が、「台風・大雨災害からクルマを守る! 車両避難場所におすすめしたい予約制駐車場」という情報記事を公開しているので、参考に供したい。
「大雨による水没被害や道路冠水、突風による飛来物やクルマの横転など様々な被害から安全な場所に避難することで、大切なクルマやバイクだけでなく、いのちを守ることにつながります」として、次のような「もくじ」でページ構成している。
- 低地から高台へ! 冠水や高潮、氾濫からクルマを避難
- 強風による飛来物が心配なら屋内の駐車場へ移動!
- 土砂崩れが不安…ハザードマップを事前に確認
- 台風避難で実際に「タイムズのB」を利用した方の声
- 電車がストップ! 避難所や会社まで運転するときの注意点
- 万が一、クルマが水没してしまった時の対処法
- いのちを守るための行動を心がけましょう
たとえば「1.低地から高台へ! 冠水や高潮、氾濫からクルマを避難」では、ハザードマップで確認、対策が必要な場合は安全な場所にクルマを避難」とし、「水没・冠水の被害が発生しやすい場所」として――「低地やくぼ地」、「海岸や川岸付近」をあげ、特に川や沼を埋め立てた場所など水が溜まりやすいエリアにあるマンションの地下駐車場は、浸水する可能性があるため注意が必要、台風で海は荒れ、高潮が発生することもあり、時として防波堤以上の大波が発生し海岸近くの駐車場が水浸しになる。また、大雨によって堤防の決壊、海抜の低い場所に駐車場があれば水没、最悪の場合は洪水で流されるおそれも、としている。
そんなときにお薦め駐車場は、「高台にある駐車場」で、丘の上や、海岸などの水辺から離れた場所なら浸水の被害を最小限にできる。また、地下駐車場の水没が心配であれば、「屋上駐車場」もお薦め。ハザードマップを確認して、浸水被害が少ない土地で駐車場を探したり、近くの屋上駐車場や「立体駐車場の高層階」を利用する。
「タイムズのB」では駐車場を最大13日前から予約できるので、勢力の強い台風が発生した時には前もって備えることができる、としている。
タイムズのB:台風・大雨災害からクルマを守る! 車両避難場所におすすめしたい予約制駐車場
〈2022. 08. 12. by Bosai Plus〉