防災士研修機関の認定を受け、南海トラフ地震に備える
名古屋市に隣接する愛知県豊明市の藤田医科大学が、NPO法人日本防災士機構から研修機関の認定を受けたうえで、地域防災のリーダーとなる「防災士」研修を1学年約700人の学生の受講カリキュラムに組み込み、防災士養成を実施することを決定した。
今年度から試験的に始め、2024年度から本格的に防災士研修を実施する。
こうした取組みは全国でも珍しいが、日本一の病床数を誇る大学病院が同じ敷地内にあり、南海トラフ地震に備える県内の災害拠点病院を統括する「基幹病院」に指定されている。藤田医科大学は医科大学として、「災害時に地域に貢献できる人材を育成していきたい」とし、被災者を大学内に受け入れる態勢の整備も進める。
ちなみに藤田医科大学は2014年に三重大学と災害時の病院間連携に関する協定を締結。さらに2022年3月、浜松医科大学を加えた3者による協定を締結している。相互支援を行うことで、広域災害においても高度医療を維持する多重的なセーフティーネットを強化、地域の防災機能向上に寄与することをめざしている。
2021年4月には、愛知県から高度救命救急センターの指定を受け、救急応需体制を県内全域に拡大。3次救急を担う高度な救急医療を提供できる体制も整えている。
〈2022. 06. 16. by Bosai Plus〉