「宇宙天気予報」で太陽フレアの予報も
総務省は先ごろ、100年に1回程度の頻度で発生する極端な宇宙天気現象(いわゆるエクストリーム・イベント)について、わが国が受ける被害の全体像(様相)を初めて検討し、被害の発生直後から2週間後までの被害の様相をとりまとめた。
それによると、太陽の表面でおきる爆発現象「太陽フレア」によって、携帯電話や防災無線が2週間ほど断続的に使えなくなるおそれがあるほか、衛星測位の精度の大幅な劣化でカーナビゲーションや自動運転、ドローンの位置精度などが大幅に低下し、最大で数十メートルの誤差(ずれ)が生じる。また、スマートフォンでの緊急通報(110番、119番、118番)の発信での位置情報確認なども劣化するとしている。
そのほか、気象衛星の利用制限により天気予報の精度が劣化するなどが考えられるとし、これまで大きな被害につながった事例もあり、今後、対策の向上に向けて、さらに検討を進めるとしている。ちなみに、国立研究開発法人「情報通信研究機構」が太陽フレアなどを観測、「宇宙天気予報」として発表している。
〈2022. 05. 01. by Bosai Plus〉