《本紙特約リポーター:片岡 幸壱》
生活文化センター創立40周年記念・一日講座「歌の力を信じて」(主催=コープカルチャー生活文化センター)が去る3月26日、コープカルチャー生活文化センター(兵庫県神戸市)で開催され、一般、子供を含む10人が参加した。
この講座は、阪神・淡路大震災復興の歌として神戸ルミナリエで毎年歌い継がれ、海外でも広く歌われている『しあわせ運べるように』の作詞・作曲者である臼井 真氏を招き、音楽の力・音楽の素晴らしさを感じてもらうことを目的に開催された。
臼井 真氏は神戸親和女子大学発達教育学部児童教育学科の准教授。神戸市立小学校時代に音楽を担当し、38年間で約400曲を作曲した。
大震災から約2週間後、自宅を失って身を寄せていた親戚宅で、臼井氏は生まれ育った街の変わり果てた姿をテレビニュースで見て衝撃を受け、『しあわせ運べるように』をわずか10分で作詞・作曲したという。
その 『しあわせ運べるように』 が2021年1月17日に神戸市の2番目の市歌として指定されるまでに広く歌われるようになった。
▼歌の力を若い世代に伝えていきたい
講演で臼井氏は、子どもたちが歌う臼井氏作曲の『しあわせ運べるように』や『みえない翼』(6年生が音楽会で歌う)、『やさしさつむいで』(コープこうべ100周年記念ソング)のテレビニュース特集の動画を紹介して、「震災を経験して、歌の力の素晴らしさを感じた。今後は若い世代に伝えていきたい」と語った。
阪神・淡路大震災を知らない人が増えてきているなか、 『しあわせ運べるように』 を通じて、阪神・淡路大震災からの復興の力を、そして歌の力を次世代に継承し、歌い継いでいってほしいものである。
※掲載写真については主催者の掲載承諾を得ています(片岡幸壱、編集部)。
▽本紙特約リポーター:片岡 幸壱
神戸市在住。中学2年のとき阪神・淡路大震災に遭遇、自宅は全壊したが家族は全員無事避難。学生時代より取り組んでいる防災を仕事と両立しながら、ライフワークとして、ユニバーサルデザイン(UD)などのイベント・ボランティア参加を続けている。聴覚障がいを持つ防災士としても活躍中。
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