大東建託 水害時にも
自宅生活の継続可能性を高めた賃貸住宅の販売を開始

 大東建託株式会社(東京都港区)が、水害対策に特化した防災配慮型賃貸住宅として、ぼ・く・ラボ賃貸「niimo(ニーモ)」の販売を開始した。1階を浸水した場合でも早期復旧や清掃が比較的容易な打ち放しコンクリート仕上げのRC造(鉄筋コンクリート造)とし、屋根付き駐車場やアネックス(離れ)を配置。浸水の可能性が極めて低い2階・3階は木造2×4工法として、居住空間を集約した。

P6 1a 外観イメージ(手前側左:1戸建て、右:2戸建て、奥側左右共に2戸建て) - 水害対策に特化した賃貸住宅が登場
外観イメージ(手前側左:1戸建て、右:2戸建て、奥側左右共に2戸建て)
P6 1b フェーズフリーをコンセプトに水害対策に特化したぼ・く・ラボ賃貸「niimo ニーモ」 - 水害対策に特化した賃貸住宅が登場
フェーズフリーをコンセプトに水害対策に特化したぼ・く・ラボ賃貸「niimo (ニーモ)」

 万一の浸水時には2~3階への「在宅避難(垂直避難)」を想定。階段室は3層にわたり吹き抜けとなっており、重力換気により風が通り抜ける空間を設けて、水害時に湿気を帯びた建物を早期に乾燥させることが可能としている。
 1階のコンセントを天井付近の高い位置に、エアコンの室外機は2階以上に設置するなど、水害時の水没による破損を回避できるような配慮も取り入れ、被災直後や復旧作業時でも入居者が避難や退去をせず、自宅生活を継続できる設計として、賃貸事業の継続性も向上させ、初年度は50棟の販売を目標としている。

 なお、賃貸価格はエリアの災害特性や規模で異なるため非公表だが、コストは木造3階建てと比べると材料費等が3割から4割高くなるため、その分、通常の賃貸住宅よりも高くなる見込みだ。

 大東建託では「niimo」を、大東建託グループの防災プロジェクト“防災と暮らし研究室「ぼ・く・ラボ」(” 全国の同社支店を、支援物資や給電設備などを備えた防災拠点として運営)の取組みとして、日常時の暮らしが非常時の備えにもなる「フェーズフリー」な賃貸住宅をコンセプトに開発した。

 ちなみに、商品名の「niimo」は“いつもともしも”のどちら「にも」役立つという意味を含ませ、フェーズフリーを表現したもの。「niimo」入居者向けに、同社の防災アドバイザーであるNPO法人プラス・アーツの永田宏和氏がアドバイザーとして監修した15種類の防災グッズを収納した「おせっかい防災ボックス」を設置している。

大東建託:水害対策に特化した賃貸住宅「niimo(ニーモ)」販売開始

〈2022. 04. 02. by Bosai Plus

コメントを残す