今後30年以内に強い地震に見舞われる確率は…
地震調査研究推進本部(地震本部)地震調査委員会はこのほど(3月26日)、「全国地震動予測地図2020年版」を公表した。地震本部は、2005年公表の「全国を概観した地震動予測地図」以来、地震動予測地図を更新・公表してきており、2011年東北地方太平洋沖地震(3月11日・M9.0)の発生を受けて、大規模・低頻度の地震を考慮するための検討等に取り組んできた。2019年2月に「日本海溝沿いの地震活動の長期評価」、2020年1月に「南海トラフ沿いで発生する大地震の確率論的津波評価」を公表している。
「2020年版」について地震本部では、「今後30年間に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率」の地図では、北海道南東部や仙台平野の一部、首都圏、東海~四国地域の太平洋側及び糸魚川-静岡構造線断層帯の周辺地域などの確率が高いとしたほか、2018年版との違いを次のようにあげている――
(1) 東北地方や関東地方北部の太平洋側では、東北地方太平洋沖地震後の地震活動を考慮したことによる確率の増加、
(2) 関東地方では、増幅率の計算に用いる浅部地盤構造モデルを改良したことによる確率の増減、
(3) 山梨県・静岡県・長野県東部では、南海トラフ沿いで発生する大地震の震源域について従来よりも多様性を考慮したことによる確率の減少
〈2021. 04. 05. by Bosai Plus〉