「外国人材受入れ」を図り(?)「他言語化」を急ぎ整備中
広く外国人支援・共生をめざせ
●「人材受入れ」成長戦略の一環(?)
基本的人権として災害時の外国人支援強化を
気象庁は去る4月16日から、気象庁ホームページ(HP)の防災気象情報(注1)を11カ国語から14カ国語(注2)に拡充して提供開始している。
*注1:気象特別警報・警報・注意報、天気予報、週間天気予報、高温注意情報、地震情報、大津波警報・津波警報・津波注意報、噴火警報・予報
*注2:日本語、英語、中国語(簡体字・繁体字)、韓国語、スペイン語、ポルトガル語、インドネシア語、ベトナム語、タガログ語、タイ語、ネパール語、(以下、今回の追加3言語)クメール語、ビルマ語、モンゴル語
気象庁はこれまでも、日本に住む外国人、訪日外国人が安心・安全に過ごせるように、気象情報の多言語化に取り組んできた。2019年9月30日からは11カ国語での提供になっていたが、このほど3カ国語(クメール語、ビルマ語、モンゴル語)を追加し、また、同情報の意味や取るべき行動を理解してもらえるように、新たに解説も掲載している。
この取組みは、「外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策」(2018年12月閣議決定)、「外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策の充実について」(2019年6月閣議決定)、「外国人材の受入れ・共生のための総合的対応策(改訂)」(2019年12月閣議決定)に基づく取組みとなる。2019年の7月(3日)に気象庁HPの危険度分布及び雨雲の動きの6カ国語化、同年7月(31日)に同HPの危険度分布及び雨雲の動きの11カ国語化、9月30日に他の防災気象情報の11カ国語化が行われ、2020年東京オリンピック・パラリンピックを控え、ここ一両年で急速に態勢を整えつつある。
閣議決定の「外国人材受入れ」の表現が政府の成長戦略と結びつく人材向けの情報提供のようで気になるが、国際交流の進展、また年々増加する在留・訪日外国人が災害時に情報弱者とならないように環境を整える方策であり、国籍を問わずすべての人の人権・安全保障につながるものだ。
なお、気象情報等で用いる用語等について、多言語に翻訳したリスト「多言語辞書」も提供している(日本語、英語、中国語(簡体字・繁体字)、韓国語、スペイン語、ポルトガル語、インドネシア語、ベトナム語、タガログ語、タイ語、ネパール語、クメール語、ビルマ語、モンゴル語)。
〈2020. 06. 17. by Bosai Plus〉