創設から30年、
コンセプトと展示内容を全面的に更新
静岡県地震防災センター(静岡市葵区駒形通)が去る6月2日、1年5カ月ぶりにリニューアルオープンした。同センターは1989(平成元)年4月、東海地震に立ち向かうための知識と技術の普及向上、防災意識の高揚を図り、自主防災組織の活性化を図ることを目的として、基幹業務(防災・普及)、施設運営・管理業務ともに静岡県直営で開館した。
開館以来、多くの来場者・利用者を迎え入れ、全国の防災啓発施設の代表格として広く認知される存在となっていた。2003年にリニューアルを実施しているが、今回は約30年を経たことで、施設の老朽化に加え、展示内容の全体的な見直し・更新を行うこととなり、2019年1月から休館していた。リニューアル費用は約11億4200万円(改修費約5億7千万円、設備費約5億7千万円)。当初、本年3月のリニューアルオープンを予定していたが新型コロナ感染症拡大防止のため延期していた。
今回のリニューアルは、近年の全国的な災害の発生傾向や、静岡県における過去の発生事例、今後の発生の可能性を踏まえた対応が喫緊の課題であることから、あらゆる災害を見据えた全⾯リニューアルを行うこととし、防災先進県にふさわしい防災力の啓発・創造・発信拠点として、より一層魅力のある施設への変革をめざしている。
同センターは入場無料。年間の目標利用者数は閉館時の約1.6倍に当たる約6万人を見込む。6月2日から事前予約制で見学を受け入れているが、新型コロナ感染拡大防止対策として、当⾯の間は入館制限を実施し、個人・団体いずれも事前予約制となる。団体は5コースに分かれ定員30人、個人は1日4回の時間制で定員20人としている。
〈2020. 06. 16. by Bosai Plus〉