災害、ハザードも3次元サイバー空間に再現、
防災課題を検討
国はいま、長期ビジョンとして「Society5.0」実現による日本再興を掲げている。「Society5.0」とは、「狩猟社会」「農耕社会」「工業社会」「情報社会」に続く、人類史上5番目の新しい社会を意味し、様々な分野のデータが垣根を超えてつながるデータ連携基盤を整備して、組織や分野を超えたデータの利活用等を通じて新たな価値の創出をめざそうというものだ。
国土交通省では、同省が多く保有するデータと民間等のデータを連携し、フィジカル(現実)空間の事象をサイバー空間に再現する「デジタルツイン」(電子の双子)により、業務の効率化やスマートシティなどの国土交通省の施策の高度化、産学官連携によるイノベーションの創出をめざしている。具体的には、次のような活用を可能とする国土交通データプラットフォーム構想の実現を図る。
①国土に関する情報をサイバー空間上に再現するインフラデータプラットフォーム構築
②インフラデータプラットフォーム上に経済活動や自然現象のデータを用いてサイバー空間上でシミュレーションを実施
③サイバー空間上でシミュレーションした結果をフィジカル空間に反映し、課題解決
気象、防災等に関するデータも3次元サイバー空間で再現し、防災にも大きな貢献が期待されている。
こうした「デジタルツイン」をビジネスに生かす取組みはいま各国で進んでいて、先駆的な例はシンガポールに見られる。
>>国土交通省:国土交通データプラットフォーム
>>Virtual Singapore(英語サイト)
〈2019. 12. 05. by Bosai Plus〉