自治体、消防局のほか世界の地震多発国に提供へ
株式会社ジョリーグッド(東京都中央区)は、地震体験車(別称:起震車)の販売やレンタルでトップシェアを誇る飛鳥特装株式会社(神奈川県相模原市)と共同で、学校やキッチンなどを想定した震度7の大地震体験がVRでできるVR地震体験車を開発した。
ジョリーグッドは、この「防災VR」を搭載したVR地震体験車を国内の自治体、住宅メーカーのほか、海外の地震多発国に向けて販売・提供していく。なお、同コンテンツは、一般社団法人地域防災支援協会(東京都中央区)が協力、監修をしている。
●地震国の日本 地震発生時、みんなは適切な対処ができているか
全世界の震度6以上の巨大地震の20%が日本で発生していると言われている。地震は、日常生活のなかで、学校や自宅、屋外など、いつどこで発生するかわからず、各状況に合わせた対処法はあまり広く認知されていない。
また対処法を知識としてはわかっていても、実際に大地震が発生すれば気が動転してしまい、適切な対応をすることがむずかしい。2011年3月11日発生の東日本大震災の後に行われたアンケート調査では、『地震発生後まずとった行動』では「倒れそうなものを押さえた」が23.1%で最も多く、次いで「何もしなかった(できなかった)」が20.4%と、大きな揺れに直面すると冷静に行動できなかった人が多かったことがうかがえる。
●当事者目線の恐怖体験で体験型の防災トレーニング 対処方法も学ぶ
ジョリーグッド「防災VR」搭載のVR地震体験車は、最大震度7の巨大地震の揺れをリアルに体験することができる地震体験車で、学校やキッチン、屋外での当事者目線を360度のVRで体験することができる。
また被災体験のあとには、各災害状況に応じた対処方法を防災学習コンテンツとして学ぶことができ、当事者目線で恐怖体験をしたあと、すぐにその対処法を学ぶことができるので、より”わがこと”化した効果的なトレーニングが可能だ。
VR地震体験車の体験者には、「ユレマ防災認定書」と、災害時の心得や防災対策などが掲載された冊子がプレゼントされる。「ユレマ防災認定書」のQRコードをスマートフォンで読み取ると、体験したVRコンテンツをスマートフォンで再体験することが可能で、冊子と合わせて日頃の防災対策に活用できる。
同社では今後、地震以外の台風や洪水などの防災VRも展開し、自治体や民間企業、学校などに向けてVR地震体験車の認知拡大をめざすという。
〈2019. 11. 01. by Bosai Plus〉